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2018.09.07

すごいぞ、シュワルツェネッガー!

180907この表紙をご覧ください。一体どうして、こんなポーズで、こんな表情で写真を撮るのか。普通に考えて、どこかが狂っているとしか思えません。
そして、どうして、こんな男に惹かれて、本まで書くことになるのか。これも普通に考えて、どうかしています。
でも、狂っていて、どうかしているからこそ素晴らしい。
おそらく日本初のアーノルド・シュワルツェネッガー論、『シュワルツェネッガー主義』。この本の主役である筋肉ダルマ、もといアーノルド・シュワルツェネッガーと著者の てらさわホークさん、どちらも最高です!
アラフォーからアラフィフの人にとっては凄まじい人気を誇った全盛期をリアルタイムで体験しながらも、どこか半笑い扱いしてしまう存在。平成生まれの方々にとっては、顔は見たことあるけど何者なのかイマイチ分からないデカいおじいちゃん。そんなかわいそうな状態になっているかつての大スターを、ノスタルジックな視点と今の視点の両方から、愛と笑いをもって総括したのがこの本であります。
本の存在を知るきっかけとなったのは、宇多丸さんがパーソナリティを務めるラジオ番組『アフター6ジャンクション』で特集された「シュワルツェネッガー総選挙」。この回と前章となった「アーノルド・シュワルツェネッガーの重要性とは」での話が滅法おもしろく、購入する前から傑作であることを確信していました。(ディストピア映画をテーマにした『映画のディストピア』という本に掲載されているホークさんの文章もナイスです)
新聞に掲載される映画広告ではじめて“アーノルド・シュワルツェネッガー”という異様な文字列を見て驚愕したエピソードは、僕もまったく同じ体験をしており(おそらく同世代の人はみんな体験していると思います)、居酒屋でレモンサワーを飲みながら語り合いたくなりました。

本の内容は、シュワルツェネッガーの半生を振り返りながら出演作について論じるという構成で、ラジオ番組でのトークをザックザックと掘り下げたものになっています。
情報量もさることながら、この本を特別なものにしているのは、ホークさんのシュワルツェネッガーと出演作に対するスタンス。ところどころツッコミを入れて笑いをとるのですが、バカにしているのではなく憧れや尊敬、畏怖の念があるので、シュワルツェネッガーがいかに(いろんな意味で)規格外で、スゴい人であるかが伝わってきます。

ちなみに僕のフェイバリット・シュワムービーは『ターミネーター』、次点『プレデター』です。『コマンドー』『トータル・リコール』も捨てがたい……。
『ターミネーター』の、クラブでニワトリみたいに首を動かしながらサブマシンガン ウージーをブッ放すシーンの恐怖は、30年以上経った今も当時のまま。それに比べて『ターミネーター2』で少年に「アイル・ビー・バック」とか言ってサムアップする姿を見ると、言いようのない虚脱感をおぼえます。

ホークさんはあとがきにシュワルツェネッガーを追い続けてきた理由をまだ説明することができないと書いていますが、帯に記された「すごい肉体! すごい顔! すごい映画! 暴力と愛嬌!」という言葉だけで十分です!

posted by ichio