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2016.03.20

娘とふたりで『オデッセイ』

160320 10歳の娘が映画『オデッセイ』を観たいと言ってきました。
 これまで娘が映画館に観に行ったのはディズニー映画やドラえもんなど、いわゆる子ども向けの作品のみ。家ではジブリ作品などもちょこちょこ観ているのですが、熱心なファンというほどでもないので、いきなりの『オデッセイ』にびっくりしました。クラスで話題になっているのかと訊くと、そういうことはなく、テレビの予告を見て興味をもったとのこと。
 この半年、僕は仕事で、娘は習い事でろくに休みがなかったので、これは良い機会だと、ふたりで観に行くことに。
 そこで問題になるのが、どの仕様で観るかということ。IMAXは高くて腰が引けるし、3Dはメガネ・オン・メガネになるので気がすすまない。ということで2Dに絞られるのですが、吹き替えか字幕かという問題が残っています。子どもが内容を理解するうえでは吹き替えの方が良いのかもしれませんが、心の師であるブルース・リーの「Don’t Think, Fee〜〜l!!」という言葉を思い出し、オヤジの権限を発令して字幕に決定。分からないところは前後の文脈で読み取るようにと、カッコ良さげなセリフを吐いてみました。

 そして、当日。僕は夕方まで仕事をして、近所のシネコンで待ち合わせ。早速劇場へ入ろうとすると、娘が「その前に打ち合わせがあるから、ちょっと待ってほしい」とのこと。そして、おもむろにカバンから『ちゃお』の付録の長財布を取り出しました。話をおうかがいすると、長財布からお金を出してポップコーンを買いたいというのです。どうも、長財布というのがステータスらしい。さらに、自分一人で観に来ている感じにしたいので、注文している時は近寄ってくれるなと。吹き出しそうになるのをこらえ、事前にドリンクやポップコーンの味を何にするかなど注文内容を決め、お金とチケットを託しました。
 そして、いざ買い物本番。離れたところから見る限り、緊張でぎこちないところはあるものの、何とか無事にゲットすることに成功。娘のあまりのドヤ顔に辛抱たまらず笑ってしまいました。

 映画がはじまると娘のテンションは頂点に達し、身を乗り出してスクリーンを凝視。そして凝視したままポップコーンのカップに手を伸ばし、頬張るという、アメリカンな楽しみよう。その熱中具合に、こっちも新鮮な気分で映画を観ることができました。
 帰ってから感想を聞くと、「『ルパン三世 カリオストロの城』と『塔の上のラプンツェル』を除いて、人生でいちばんおもしろかった」ということでした。

 これで映画に興味をもった娘はどういう経緯かは謎ですが、つれ合いの勧めで家にある『ラスト・エンペラー』を観賞(何でいきなりベルトルッチやねん!)。さすがにストーリーは分からなかったものの、映画に出てくる宦官にインパクトを受けたらしく、以来よくそのモノマネをしています。まさに、「Don’t Think, Fee〜〜l」です。

posted by ichio