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2013.06.30

愛用者への道

120630.jpgデザインと機能の調和。
それはプロダクトの基本であり理想です。しかし残念なことに日本の多くのプロダクトは機能重視で、デザインはまだまだ軽視されています。がんばって残念なデザインになっているのならともかく、最初から「とりあえず高級感を出すために黒くしとこうか」、「角を丸くしておけばカワイイとかいって、ウケるんじゃない?」というようなテキトー感がにじみ出ているのが何とも悲しい。
最近の家電はやたらたくさんの便利機能がついていますが、あれを使いこなす人っているんでしょうか?
つれ合いは結構そういった機能を使うタイプで、横でボタンをスコスコ押しているのを見るとワケもなくイラッときます。そんなにがんばってどれくらい便利になるのかと訊いてみると、「それがどうしたん?!」という細かいものばかり。
大体、余計な機能をつけて複雑にすると肝心なところがダメになるんですよね。例えば我が家のエアコン。張り切ってフィルター自動洗浄機能のついたヤツを買ったのですが、コレがまったくダメ。(初期型だからかもしれませんが)普通にフィルターにホコリ溜るし、作りが複雑なために素人では奥まで掃除ができない。仕方なくプロにお願いすると、高いクリーニング代を請求される。まったく、いいとこなしです。
もうひとつは、ブルーレイプレイヤー。リモコンにはロシアのロケットのコックピットより多いボタンがあり、ただでさえややこしいのに、「取り出しボタン」はフタを開けた分かりにくいところにある。電源の前後に押すボタンなのに何でこんなところに配置するのか? 逆にその意図を教えてほしいです。

そんな感じですから扇風機を買うのもスムーズに決まらず、いくつかお店をまわった末、HEROMOSA Shonanの扇風機に落ち着きました。
デザイン・機能共にシンプル。タイマーすらない潔さ。
話の流れとしては、“シンプルなモノはやっぱり使いやすいです”と締めたいところなんですが、実際はそうでもありません。
まず、重い。一度、『タクシードライバー』のトラヴィスのように扇風機に足を乗せてギーコギーコ揺らしていたら、寝そべっている自分の方に倒れてきて痛い目にあいました。
さらにファンのカバーのネジがやっかいな位置にあり、しかも豆粒より小さいため掃除をするのも手間がかかる。
そんなデキないヤツでも、いやデキないヤツだからこそカワイイと思えるのが不思議です。デザインでも、機能でも、何か愛着が持てるところがあるかどうかが大事ですよね。どうせなら、どうでもいいと思いながら使うのではなく、愛着を持って使いたい。その方が毎日が楽しくなるし、長く使うことになるのでエコノミーでエコロジーですから。

posted by ichio