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2016.04.28

新しい音楽からドロップアウト

160427 最近、新しいバンドやミュージシャンを聴くことがめっきり減っています。
 「いま聴いている人たちをカバーするだけで精一杯」という時間的・金銭的な制約も確かにありますが、いちばんの理由は自分の精神的・肉体的劣化であることは間違いありません。はやい話が老化です。
 精神的な面でいえば、新しいものに対する関心が湧かない。そもそも何が新しいものなのか分からないし、たまに「これが流行っている」という情報を仕入れて聴いてみても、どこが良いのかさっぱり分からない。しかも情報源が信用のおける人だったりすると、急に自分に自信がもてなくなり、オロオロしてしまう状態です。
 肉体的な劣化で顕著なのは、新しい名前がまったく覚えられないこと。曲名やアルバム名はもちろん、バンド名などもまったくダメ。まぁ、「男組」を「男倶楽部」と呼んでいたタイプなので、もともと名前を覚えるのが得意とはいえませんが。(後日教えてもらったのですが、「男組」ではなく「男闘呼組」だそうですね)
 名前を覚えられなくなっている理由は、脳ミソの劣化の他にも、インターネットで文字を打てば何でもポンと出てくる便利さや、音楽について話す知り合いが減ってきていることが挙げられます。「このままではいかん!」ということで、気になるミュージシャンの名前を、書き方の練習のように何度も書いてカラダに覚えさせようとしたのですが、次の日の朝にはきれいに忘れていました。もう潔く現実を受け入れるしかないのかもしれません。べつに “新しい=良い”というワケでもないですしね。

 そう勇気づけてくれたのが、Tychoというユニットです。2004年に1stアルバムを出しているので結構なキャリアの持ち主ですが、僕的には完全にルーキー。基本的にはアナログ楽器を使うバンド形態で、ドリームポップやシューケイザーをはじめとするロック、ポストロック、テクノ、エレクトロニカなどの“いいとこどり”をした感じ。フレーズもどこかで聴いたことあるようなものばかり(しかも、ちょっと練習したら弾けるんちゃうと思ってしまうシンプルなものばかり)で、目新しさは皆無。でも、それがノスタルジックな雰囲気を醸し出していて心地いいんです。逆に「今までこんなん、なかったかも」と思えてくるくらい。曲の端々からセンスの良さと、編集能力の高さがうかがえます。
 メンバーの音楽的ルーツや、ねらいなどを知りたいところですが、そういう捉え方自体が古いのかも……。今のご時世、ミュージシャン自身が「何かいい感じのフレーズを適当にコピペしてたらできただけなんだけどね」と、シラッとぬかしおっても何ら不思議ではありません。もう何が正解なのかわからない。
 でも音楽の方は、早めのお風呂に入って、ビールを飲みながら夕涼みするのに最高です!
 ちなみにTycho(ティコ)っていう名前、まだ完全には覚えられていません。思いだそうとすると、チ○コが邪魔するんですよね。

posted by ichio