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2005年01月29日

ブレードランナー、その後の展開

050129.jpgこの小説、タイトルは『ブレードランナー2』となっていますが、『ブレードランナー』なる小説はこの世に存在していません。では何なのかと申しますと、フィリップ.K.ディックのSF小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を映画化した『ブレードランナー』の続編小説です。ややこしい話ですが、『アンドロイド〜』ではなく、あくまで『ブレードランナー』を引き継いだ内容になっています。(更にややこしい話をすると、実は『ブレードランナー』という小説はあのW.バロウズによって書かれていて、こっちも内容はSF。映画化する際にどうしても『ブレードランナー』というタイトルを付けたかった制作サイドが、バロウズから使用権を買い取ったのです)
『ブレードランナー』の公開当時の評価はボロボロでしたが、ビデオ時代の到来で一躍SF映画の金字塔に。その後の冷めやらぬ人気に後押しされ、公開から10年以上経って気鋭作家K.W.ジーターによって映画で描かれた後の話が展開されることになった次第です。
発売当時、どうせ珍作だろうと思って読んだら、予想外に素晴らしい出来だったので驚いた記憶があります。原作の小説をキッチリおさえながら『ブレードランナー』ファンも納得させる内容で、しかも映画化を見越してすっかりオジさんになったハリソン・フォードでも主演できる設定になっているのだから凄い。物語は長大なシリーズ展開を匂わせるかたちで終わり、案の定、その後同じくジーターによって『ブレードランナー3』が書かれたのですが、残念ながらこちらはイマイチ。それっきり続編はつくられず今に至ります。
小説はもういいとして、映画の続編はつくられないのでしょうか?手をつけてはいけないパンドラの箱と分かっていつつ、何か期待してしまいます。

posted by ichio : 00:25 | | trackback (0) |