夏と秋の狭間に
知らない間にもう9月。ということは夏も終わり。ビビります。
季節の変わり目だからなのかどうかは分かりませんが、フランス映画が観たくなり、フランソワ・オゾンの作品をまとめてレンタル。いいですね、この監督。いま時なセンスとクラシカルな雰囲気が自然に溶け合っているところが素晴らしい。
吾輩がオゾン作品を観て感じたキーワードは‘狭間のゆらぎ’。
どの作品を見ても「夢とうつつ」「生と死」「愛と憎しみ」「若さと老い」など、ふたつの狭間で揺れ動く人たちが描かれています。そして、一見両極端にみえるこれらのことは実は地続きになっていて、誰もがちょっとした拍子であちら側に行ってしまうことを表現しています。
こういうことって言葉にすると小難しく思えますが、身近なシチュエーションに置き換えると分かりやすいかと思います。
例えば、朝目が覚めた時に寝返りを打って枕に鼻を付けたらドえらいオッサン臭いニオイがして青春が終わったことを悟り死をリアルに感じる人もいるでしょうし、大好きな彼女にフラれた腹いせにハメ撮りした写真を投稿サイトにアップする人もいるでしょう。
吾輩がこう書くと女性の方に顔を歪められそうなお下劣さが漂ってしまいますが、人は季節の移り変わりのように知らない間に今までと違うモードにシフトしてしまうということです。
余談ですが『まぼろし』と『スイミング・プール』で出演しているシャーロット・ランプリングがいい。きれいなんだけど、時折みせる神経質そうな表情がたまりません。そしてあのお歳でヌードになる度胸に脱帽。ちなみに吾輩は、OKです。
posted by ichio : 00:45 | | trackback (0) | 2008年08月29日憧れの男
この夏はJ・Jこと植草甚一の『J・J氏の男子専科』という本をカバンに忍ばせて、時間があればチョイチョイ拾い読みしていました。
吾輩にとって植草さんは憧れの存在。
男には年齢に関わらず、いつも‘憧れの男’がいるもので、それは入れ替わり立ち替わり変わる場合や、ずっと指定席に座り続けている場合などさまざま。
吾輩の‘憧れVIP席’にながく座っていらっしゃる方は3人。最初に座られたのはブルース・リー。小学生の時です。そして中学生の時にポール・ウェラー、大学生の時に植草甚一が加わりました。
雑誌「太陽」の特集ではじめて植草さんを知ったとき、そのゴーイング・マイ・ウェイなライフスタイルに目からウコロが落ちました。
豊富な知識、センスの良さ、そして人生の楽しみ方。もうすべてがお手本。あんな風に生きられたらなと思いました。
でも、彼のようにミステリー映画や小説を見て、モダンジャズを聴き、ガンガン買い物をしたところで植草さんに近づいたことにはならないし、自分自身おもしろくない。要は自分の好きなことにこだわる姿勢を持ち続けることがキモなんですよね。
これは‘自由な生き方’とはちょっと違う。植草さんと吾輩では雲と道ばたに落ちている犬のウンコほどの差はありますが、吾輩も自分なりに好きなものにこだわって生きてきたつもりで、これはこれで結構孤独で肩身のせまい思いもしなければなりません。
これはある意味‘vs WORLD’です。できればこのパワーを死ぬまで持っていたい。
ハードな男
‘男ならハードに生きるべし’とは思いませんが、日本男児の端くれである吾輩も何となくハードなものを好んでいるように思います。
その証拠に食パンのソフト系が苦手。食パンっていうものは薄目のヤツをパリッと焼いてサクサク食べるものでしょう。それがダブルソフトとかになると口の中でモゴモゴになって、乾いたスポンジを食べているみたいになる。これではいくらコーヒーを飲んでも喉がつまってしまいます。
シャンプーも小学生の頃から頭皮がヒリヒリするトニックシャンプーを愛用しています。(中学の浮かれ童貞期に迷いが生じて髪の毛にニオイがつくヤツをつかっていましたが、あれは完全なミステイク)最近ではトニックシャンプーもリンスインなんてものがありますが、あれば邪道。トニックシャンプーのリンスインなんておかサーファーみたいなもんでしょ。
ついでにカラダを洗うタオルも網タイプでゴシゴシやってます。
トイレットペーパーもダブルのソフトタイプではなく、シングルのハードタイプを使っています。ふくときは肛門に適度な刺激を与えないと、きれいになったという感覚が脳に伝わりません。だから吾輩はウォシュレットなんてのも大嫌いです。
とまぁ、こんな感じにハードボイルドな男っぷりを地でいっている吾輩です。
が、よく考えるとゲームをするときはいつもハードモードには目もくれずイージー(ソフト)モードだし、誰かにSMをすすめられたとしてもハードはご勘弁!です。
一人のお盆
週末ちょっと時間ができたものの、あいにくつれ合いとおチビは帰省中。仕方ないので一人で見仏にでも行こうかな思ったのですがイマイチ気分が乗らず。
お盆ということで‘拝む’をキーワードにして思案した結果、伊丹空港に決定。(今手を合わせて拝みたくなるものって、仏像か飛行機くらいです)
伊丹空港に行くのはたぶん20年ぶりくらいで、吾輩のイメージでは古いボウリング場のようにレトロフューチャーでモンドな感じに発酵してるんじゃないかと想像していたのですが、実際に行ってみたら全然まともというか普通でした。
期待していた感じではなかったのですが、展望台は小さい子どもでも安全に見られるようになっていたり、どデカい「アクタス」が入っていたりと、家族で楽しめるスポットになっていました。
ただ、橋本知事が廃止を検討しているというだけあって、旅行シーズンだというのに飛行機の数がやたら少ない。しかもどの飛行機も小さい。あれくらいのスケールなら吾輩でも管制塔を仕切れるんじゃないでしょうか。絶対、空港内にあるスタバの店員さんの方がしんどいと思います。
というワケでなかなか楽しめるスポットでしたが、欲をいわせてもらえば飛行機資料館や航空グッズ店なんかもつくってほしい。あと、空港見学ツアーや遊覧船みたいに小型機でちょこっと飛んで帰ってくる遊覧フライトみたいなサービスもあればいいのに。
観ないと ダークナイト
テレビはほとんど見ないので詳しく知りませんが、最近は夏になっても心霊特集みたいな番組やコーナーをやらなくなりましたね。ホラー映画やホラー小説が量産されているのに、ちょっと不思議です。
昔はこういった類のものが真剣に怖かったのですが、20代半ばを過ぎた頃からあまり怖くなくなり、今では‘幽霊なんていてもいんでも どっちでもええんとちゃうん?’と屁をこいで寝てしまうありさま。これではいかんと、この前夜中にひとりで自分が幽霊(しかも『呪怨』系の攻撃的な幽霊)に出くわすシーンを超リアルに想像してみたら、やっぱり死ぬほど怖かったです。
さてさてお盆で霊魂が忙しく飛び交う夜中、これまた背筋がゾッとする映画『ダークナイト』を観てきました。これはクリストファー・ノーラン×クリスチャン・ベール コンビによるバットマン新シリーズの2作目。
いやぁ評判通り、素晴らしい出来映えでした。新シリーズはティム・バートン版に比べてシリアスでダークな作風が特徴なんですが、今回はそれをとことん突き詰め、最初から最後までヒリヒリするような緊張感が漂っています。ティム・バートンがダークファンタジー路線を極めた『バットマン・リターンズ』とは真逆の方向でかなりの力作をつくっちゃいました。『プレステージ』で思いっきりズッコケたクリストファー・ノーランの起死回生のホームランといったところでしょう。
何よりジョーカーを演じたヒース・レジャーがスゴい。これはもう、ジャック・ニコルソンのジョーカーを超えたといっていい。彼にとってはこの作品が遺作となってしまったワケですが、後からこうして迫真の演技を見ると、やはり何か鬼気迫るものがあったのかなぁと思ってしまいます。
ちょっと編集がもたついて話が分かりにくくなるところがあるものの(単に吾輩が鈍いだけかも知れませんが)脚本はすごく練り込まれているし、決して少なくない登場人物のキャラも立っている。花マルのデキです。
ただヒロインのレイチェルを演じた女優さんがビックリするくらいブサイク。前作でも決してキレイといえるルックスではなかったのですが、加齢だけでなく私生活で何かあったんですかと思うような変貌をとげていらっしゃいます。(だからクリストファー・ノーランもあんな筋書きにしたような…)
『スパイダーマン』といい『バットマン』といい、アメコミもののヒロインはブサイクというのがお約束になっているのでしょうか。
関係ないですが、キャメロン・ディアスの顔が日に日にお化けみたいになっていると思うのは吾輩だけでしょうか。