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2005年05月03日

自分の血が怖い

050503.jpgつれ合いから滅法面白いと聞いていた『イケズの構造』(入江敦彦)を読む。ネイティブ京都人である著者が、存在は誰もが知っているものの、実体はまったくの謎である「京都人のイケズ」について解き明かしてくれる。
‘よそさん’であるつれ合いはよく「京都の人はホンマ怖いわ」と口にするのですが、西陣で生まれ育った吾輩にしてみればそんなん気にすることないんやおまへんか程度に思っていました。しかし、この本を読んで、その感覚自体が京都人のDNAに組み込まれているものであることに気づかされビックリ。しかもイケズの事例をみると、無意識のうちに自分もやっているような気がしないでもない。著者はイケズと意地悪の違いを悪意の有無だとしているので(悪意がないのがイケズ)、間違いなくボエンとかましてますわ。
最初は何気ない一言にもこんな意味が潜んでいたのか!といちいち感心していましたが、だんだん裏のまた裏の裏の裏…なんてことになってきて、訳が分からなくなってくる。こうなったらイケズも意地悪も関係なく、「性格が悪い人」なんじゃないでしょうか。
まぁ、そんな訳で京都人がこの本を読むと、自分の中に流れている血が怖くなること間違いなしです。といっても、最期は「何や、よぉ知らんけど」と、自分に都合の悪いことはうっちゃるんでしょうけど。
それはさておき、ほんまおもしろいさかい、ヒマなときにでもいっぺん読まはったらよろしいわ。気にいらはるか知らんけど。

posted by ichio : 09:09 | | trackback (0) |