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2005年07月27日

大阪万博 vs 愛知万博

050727.jpg愛知万博 開催中に「元祖の貫禄見せたろかい!」とばかりに発売されたビジュアル本『EXPO'70』。今までいろいろな万博本が出ましたが、これはいい線いってます。データベースとしては使えませんが、写真がとってもGOOD!そして、開催から35年経った現在の視点から振り返ることで、この伝説的な祭典の魅力を浮彫にしています。
吾輩は大阪万博の年に生まれたため実際に体験することは出来ませんでしたが、万博公園に行ったり、様々な本や映像に触れる度に「絶対に行ってみたい!」と思わせる魅力を感じます。
それに比べ愛知万博はどうなんでしょう。正直、まったく興味が持てない。たぶん35年後にビジュアル本が出ることもないでしょう。大体、何で「名古屋万博」じゃなくて「愛知万博」なんでしょうか。いきなり愛知と言われても、どこにあるねん?っちゅう話ですわ。ディズニーランドも浦安にあるのに堂々と東京と名乗っているんだから、開催地が名古屋からズレていても「名古屋万博」でいいと思うんですけどね。
今回の万博が魅力薄に感じるのは、このハッタリ・パワーがないからじゃないでしょうか。エコチックなことをテーマにすること自体すでにハズしていると思いますが、どうしてもこのテーマでやるなら佐渡島を買い取ってやるくらいの勢いがないと盛り上がれない。冷凍マンモス持ってきて、訳の分からん万華鏡見せられて、モリゾー&キッコロのユルい接待を受けたくらいじゃ心に響かないって。
大阪万博はエコなんてお構いなしで、オレ様精神全開。太陽の塔は当初、広場の大屋根に収まる予定だったのですが、「そんなんじゃ爆発できない!」と岡本太郎が騒ぎ出したんです。関係者が「先生、そんなことを言っても屋根という制限がありまして、これ以上大きくは出来んのです」と説得にかかったところ、「それじゃ、屋根ブチ抜いたらいいじゃん」という一言で、屋根からニョッコリ突き出たあのかたちになったのです。多分、こんなエピソードはそこかしこで起こっていたんでしょうね。
愛知万博だけじゃなく今の世の中にあるものって、どこぞの賢い人が考えたようなものばかりでつまらない。こういうものって、何でこういうかたちになったの?と質問されても、ビシッと隙のない答えが返ってくるのでしょう。でも考えてみてください。太陽の塔が何であのかたちになったのか説明できる人っていますか?多分、太郎本人だって無理です。太陽の塔が出来た当初、大人のウケは最悪だったのに対して子供にはバカウケだったとか。これって、説明のつかないものに対する順応力の違いを物語っていますよね。愛知万博ももっとバカテイストを出していたら、きっと大盛況だったのに…。残念です。

posted by ichio : 00:27 | | trackback (0) |