KITSCH PAPER

HOME BOOK DAIRY MOVIE MUSIC ETC
Oh my Buddha!It is such a wonderful site that it's unbelievable.
2005年08月24日

癖になる不快感

050824.jpg授業中にクラスメイトがゲロを吐いた時、皆さんはどのようなリアクションをとっていましたでしょうか?吾輩のクラスでは、ブツを踏むか踏まないかのギリギリのタイミングで跳ぶ「死のジャンプ」が恒例となっていました。クランケが保健室に運ばれた後の何とも言えない静けさをうち破るように、男子は何かに取り憑かれたようにぴょんぴょんゲロの上を飛び交ったものです。(後ろから押されてブツを踏むヤツも)今から思えばアホらしく、いたわりに欠け、そして危険極まりない行為ですが、当時は誰かが吐く度にやってました。
これと同じような中毒性を持つのがジャック・ケッチャム。この人はデビュー以来、気分が悪くなるサイコ・スリラー&ホラーを書き続けていて、読む度にとことん不快になるのですが、新作が出るとついつい読んでしまう。なぜなら、どの作品もめちゃめちゃ面白いから。
『黒い夏』は、少女二人を射殺したものの証拠不十分のため逮捕を免れた少年が、またまた狂気にかられて大量殺戮にはしるというお話。とにかく殺戮の描写が凄まじく、グロい現場を目撃したような気分になってくる。
スティーヴン・キングがケッチャムのことを絶賛するのも分かる。この二人って、どことなくスピルバーグとカーペンターの関係に似ているように思えてならない。(もちろんケッチャムがカーペンター)そういえばキングも『ゴールデン・ボーイ』という少年が主人公のサイコ・スリラーを書いていますが、これもすんごい怖くて面白い。
とは言っても、人によってはこれらの小説って、ただの有害図書なんでしょうね。吾輩にしてみれば、正義を振りかざして悪代官をバッサバッサ斬り倒す時代劇の方がアブないんですけど。

posted by ichio : 22:57 | | trackback (0) |