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2005年10月23日

I(アイ)・スクリーム

051023.jpg映画が誕生して100年以上が経ちますが、そのながい歴史の中で女性が果たした役割ははかり知れないものがあります。そのひとつが絶叫役、通称スクリーム・マドンナ(吾輩が勝手に命名しただけです)。ホラー映画なんかで、無惨な屍となった友達を見て「ギャャャャァ!」とスクリームする役、或いはその役を任された女優さんのことです。
その起源はハマーフィルムよりグ〜ンと前の映画創世期まで遡らなければならないほど奥深く、これだけでひとカテゴリーできてしまうほど広く浸透しています。世間では文芸大作に出たり、体当たり演技という名のもと「極妻」で激しい濡れ場を演じることが女優として評価されるようですが、吾輩にしてみれば絶叫にこそ創造性があると確信しています。
今まで数々のナイス・スクリームを拝見してまいりましたが、特に印象に残っているのが『シャイニング』でジャック・ニコルソンの奥さん役を演じたシェリー・デュバル。この人のスクリームは声を張り上げるのではなく鼻水をグズグズさせるのが特徴。そして叫び声を上げる顔が、殺人鬼よりも怖いという珍現象を引き起こしたことも賞賛に値します。
実は近頃のスクリーム界、日本勢が熱いんです。デビューの仕方が何や眉唾やし、笑顔がピグモみたいやなぁ位にしか思っていなかったミムラが『着信アリ2』で一皮剥けたスクリームを披露していて感心したのですが、そのすぐ後にとんでもないスクリームが登場!!そう、『姑獲鳥の夏』のいしだあゆみです。「ギャァァッ」でもなく、「ウゲッ」でもなく、「ギョエッ」でもないのにすべての絶叫要素を兼ね備えている。あの奇声は世界の映画史に残るスクリームです。

posted by ichio : 00:11 | | trackback (0) |