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2005年12月09日

人とクルマ

051209.jpg本屋さんで何か面白そうなものはないかとウロついていたら『バブル&コンパクトカー グラフィック』というビジュアル本に遭遇。これは50年代に一世風靡したコンパクトカーの宣伝ツールを集めたもの。大方のビジュアルはこの時代特有の未来&リッチ志向がそのまんま反映されていて、コッテリした色使いで彩られた幸せ家族のオンパレードとなっています。ホント、この種のポスターに登場する家族の笑顔は怖い。あんな白い歯を見せて笑う人って、人類の歴史がはじまって以来、新庄くらいしかいませんから。
吾輩、この手のデザインに目がないもので即座に購入したいところだったのですが、何か表紙のデザインが気に入らずペンディング。う〜ん、日本版の表紙デザインはちょっとピントがズレてるんじゃないでしょうか。オリジナル版と思われる左上の表紙の方が断然イイ!
コンパクトカーが流行った時代って大量消費が一気に加速した時で、各企業は商品だけでなく理想のライフスタイルを提示することでダディが稼いできた大切なマネーを根こそぎもっていきました。そのイメージ訴求たるや押しつけを通り越して脅迫に近いものがあり、みんな血眼になって同じ幸せを追い求めていたようです。この辺のサバービアンライフは、ティム・バートンの『シザー・ハンズ』で見事に描かれていますよね。
吾輩の子供の頃でもまだクルマは幸せのシンボルだったようで、意味もなく‘自家用車’をバックにした家族写真を撮ってました。その時の吾輩のファッションは半ズボンに白のタイツ。このお子様ファッションも今や絶滅状態。土着文化をキープオンするためにも吾輩は自分の子供に分厚いタイツをはかせ、クルマの前で写真を撮るつもりです。

posted by ichio : 22:37 | | trackback (0) |