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2006年01月09日

スピルバーグって、ホンマにおもろい?

060109.jpgスピルバーグは変な監督です。‘天才’‘巨匠’と言われながら、尋常じゃないペースで新作をつくりつづけ、しかも内容は見事にバラバラ。どの作品も絵に描いたようなハッピーエンドが用意されていて、そこに何かしらのメッセージがあるような気がしないでもないんですが、単にハリウッドの法則に従っているだけのような気もする。
デビュー当初は痛快な娯楽作品を撮る監督だった筈ですが、『カラーパープル』以降は文芸大作っぽい作品とディズニーテイスト満載の映画を交互につくるパラノイア状態に。そして最近はジャンルを問わず、どの作品にも両方のスパイスを混ぜ合わせるサイケゾーンに突入。吾輩なんか面白いのか面白くないのかさえ分からない状態になっています。
スピルバーグはセンスの人ではなくテクニックの人なので、細かいアイデアや編集テクニックを思う存分披露している『激突!』や『ジョーズ』『レイダース』が彼のベストワークだと吾輩は思っています。作風が湿りだした『未知の遭遇』以降の作品では『太陽の帝国』がいい映画だなと思うんですが、他のは全然ピンとこない。『キャッチ・ミー、イフ・ユー・キャン』は久々に技巧派としての才能を発揮してくれるのではないかと期待していたのですが、蓋を開けてみたらまったくのハズレ。小気味良く観せるべき作品なのに、やたらめったら長い。分かって長くしているのか、短くしたくても出来ないのか。たぶん本人は、もうそんなことどっちでもいいんでしょうね。
う〜ん、考えれば考えるほど不思議な存在ですよ、今のスピルバーグは。吾輩としては是非とも彼に『ジョーズ』をリメイクしてほしい。散々人を喰いまくったサメが最後の最後で改心し、ブロディ署長と抱き合って終わり。ついでに喰われた人もまだ消化されてなくて胃袋から無事救出。やっぱりスピルバーグはここまで突き抜けなきゃダメでしょ。

posted by ichio : 00:21 | | trackback (0) |