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2006年04月07日

居酒屋のミクスチャー感覚

060407.jpg吾輩、たいして酒も呑めないくせに居酒屋が大好きです。チビチビ料理をつまみながら、まったく中身のない話をグダグダする。普段ならケッと思う血液型バナシや恋愛バナシも居酒屋でならできる。ただし、真剣な話になると一気に辛気くさくなり、はやくおウチに帰りたくなります。吾輩、自分が悩まない性格のせいか人の悩みを聞くのがとことん苦手で、そんなんどっちでもええんちゃうんという本音がモロに顔に出てしまうんです。そういえば中学生の時、女子から交換ノートがまわってきて、面倒くさいなぁと思いながらもちょっぴり嬉しい気持ちもあり、自分なりに一生懸命対応していたのですが、すぐに交換メンバーからはずされました。
居酒屋って和洋中からエスニックまでワールドワイドな料理をひとつの場所で食べられるところがいいですよね。しかもどのジャンルも本格的な味ではなく、‘居酒屋の味’としかいいようのないアレンジがほどこされている。これがまた魅力。
こんないろいろな種類の料理を食べさせてくれる店って、外国じゃないでしょ。この寄せ集め〜ミクスチャー感覚って、きっと日本独特のものだと思います。そういう意味で居酒屋は日本文化の縮図といえなくもありません。
この辺のところを分かりやすく紐解いてくれるのが工業デザイナー栄久庵 憲司による『幕の内弁当の美学』という本。ここでは幕の内弁当を題材にして、日本の美意識や折衷文化について海原雄山的に述べられています。
栄久庵氏は数ある素材をコンパクトなお弁当箱に収めることに意味があるというようなことを述べていらっしゃいますが、吾輩は居酒屋のように体裁おかまいましにドバーッと広げる方に魅力を感じる。居酒屋のあの節操のなさがバカ話を盛り上げるユルい空気をつくるんですよね。幕の内弁当を前にエロ話をしようなんて気にならないでしょ。

posted by ichio : 22:03 | | trackback (0) |