幻魔に幻滅

9月に入って仕事のペースがユルくなったので、夕方から仕事場で『幻魔大戦』を観る。
公開当時はCMが流れまくっていましたが、本編を観るのはこれがはじめて。ゲテモノを食べる前のような緊張感を持って、再生ボタンをプッシュ。
ややや？何だ、この婆様は。出だしから強烈なトンマ臭。
話がはじまっても‘変さ加減’は増すばかり。『幻魔大戦』や『カムイの剣』など、角川アニメは宗教色が強いということは見聞きしていましたが、確かに意味の分からんお説教がそこかしこに散りばめられている。しかしそれ以前に話の展開がまったくつかめない。まぁ、それも春樹の情熱ということで、アリにしましょう。
それでもやっぱりトンマであることに変わりはありません。というのも、話の中でのスケール感がどうしようもなくアンバランスだから。銀河を次々に破壊するほどの力を持つ幻魔が、何で主人公のお姉さんを人質にとるのに手を焼いているわけ？というか、そういうセコい発想が浮かんでしまう幻魔にこちらが幻滅してしまう。
あまりにも酷いストーリーは放っておくことにして、吾輩がいちばん気になったのは、主人公のお姉さんの変わり様。高校生だった頃は、明るくきれいな顔をしていらっしゃるのに、どうしたことか今はどうしようもなく暗い。沈みきっている。（家の雰囲気からしてヤバいんです）わずか10年足らずの間に、彼女に何があったのか？ちんたら続く映像を眺めながら、そのことばかり考えていました。