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2007年04月20日

アルビニ先生

070420.jpg「先生」という言葉を聞くと、なぜかスティーヴ・アルビニを連想してしまいます。たぶんこれは、ピクシーズやニルヴァーナ、モグワイなどオルタナ系の大物バンドが、こぞって彼にプロデュースをお願いしたことがイメージとしてすり込まれているからだと思います。みんな、‘依頼する’というより‘お願いする’感じだったことが、頑固な先生オーラを纏わせたんでしょう。
でも、彼は実際かなりの頑固者のようで、自分が気に入ったミュージシャンだけに、アルビニ印と言うべきあの独特のサウンドプロダクションを施すわけです。(カート・コパーンも直談判して、何度も断られたといいますしねぇ)
さて、アルビニは自らもバリバリのミュージシャンで、今までビッグ・ブラック、レイプマン、シェラックというバンドで活動。吾輩は無機質なドラムマシンのビートにブチ切れたギターとシャウトが絡むビッグ・ブラックも好きですが、いちばんのお気に入りはレイプマン。ドラムが生身の人間にかわったことで しなるようなグルーヴが生まれ、聴いているうちに臓物が押し上げられる感覚におそわれます。バンド名のせいですぐに解散したのが惜しい…。
次に結成したシェラックは、ビッグ・ブラックやレイプマンに比べて随分まったりしていてイマイチだなぁと思っていました。が、何年かぶりに聴いてみると、これがいい具合に発酵しているではありませんか。だるく感じた緩急ある曲構成もワビサビがあり、要所要所でヒートアップするところなどは匠の技を感じさせます。いや、まさに先生です。
きっとこの人は寝たきりになっても、小難しい顔をして爆裂ロックをやってると思います。

posted by ichio : 00:56 | | trackback (0) |