KITSCH PAPER

HOME BOOK DAIRY MOVIE MUSIC ETC
Oh my Buddha!It is such a wonderful site that it's unbelievable.
2007年07月13日

YMO 後編〜YMO & PLC

0707012.jpg2007年はYMOとPOLICEがピッタリ重なり合った年として、吾輩の脳内では未来永劫語り継がれることになるでしょう
いやホント、このふたつのバンドには共通点があるんです、ワンサカと。
まず、トリオだということ。笑ってはいけません、これは最重要項目です。それは3人という構成が人間関係の中でもっとも成立しにくい形態だからです。きれいなトライアングルを描くためには、お互いのことを認め合わないといけない。これがエゴ丸出しの創作活動でつながった関係となると、さらにややこしい状況になることは想像に難くありません。結局YMOもPOLICEも、そうした人間関係が解散(散解)の原因のひとつになりました。
次の共通点は、どちらも今年再結成したこと。これも笑ってはいけません。5年前でも5年後でもなく、2007年に再結成したことが重要なんです。それはバンドの音が‘今’にフィットしていることからも分かります。
ポリスの再結成に関しては、ジャムバンド・ブームが大きく作用していると吾輩は考えています。多くのジャムバンドがやりたいことをひと通り終えてポップ化に向かった結果、‘アレッ、こんなことやってたバンドっていなかったっけ?……ポリスやん!!’となったわけです。グランジ・ブームの時も一瞬そういう空気が漂ったのですが、あの波には乗らなくて正解。もし乗っていたら90年代のYMO再生のようになっていたでしょうから。
あの再生は「テクノ」という言葉に煽られて、つい集まってしまったという感じでした。でも当時盛り上がっていたテクノとYMOの音楽って違うような気がします。そして、本人たちもそれぞれが思い描くテクノを最後までアジャストすることができなかった。今回の再再生ではYMOと直結するエレクトロニカがあったため、3人の共通イメージが持ちやすかったのでしょう。だからHASでやった時のアレンジって、すごくいいですよね。
さてさて、3つ目の共通点はメンバー構成が似ていること。どちらも2人がほぼ同い年で、あとの1人がちょっと離れた年上。細野さんとアンディ・サマーズ、どちらの年長者もちょっととぼけたキャラクターで、バンドに独特のユーモアを持ち込んでいるのも特徴。
そして、メンバー全員が50を過ぎて、過去のイザコザを笑い話にしているところもよく似ている。‘今がいちばん仲がいい’っていうのが、こっちにも伝わってくるのが嬉しい。バンド時代はメンバーの不和が話題になることが多かった2バンドなのにねぇ。
アンディ・サマーズは最近のインタヴューで「結局はメンバーへのリスペクトと友情が生き残ったというわけさ」という、感動的な言葉を残しています。やっぱり、バンドっていいですね。

posted by ichio : 03:13 | | trackback (0) |