KITSCH PAPER

HOME BOOK DAIRY MOVIE MUSIC ETC
Oh my Buddha!It is such a wonderful site that it's unbelievable.
2007年10月28日

20世紀最大の妖怪

071028.jpgヒトの歴史がはじまって以来、古今東西 数多くの奇人・変人が現れては消えていきました。その中で、20世紀を代表する奇人にエドガー・フーバーを挙げる人は少なくないでしょう。
この人は、盗聴マニア・女性差別者・人種差別者で、さらにマフィアと癒着しながらアメリカ連邦捜査局(FBI)長官の座に50年間もの間 居座りつづけた妖怪です。
生前は正義の番人として多くのアメリカ国民から尊敬されていましたが、彼の死後 真実を明かすさまざまな証言や資料が現れ、アッという間にアメリカを騙しつづけた陰の支配者というレッテルを貼られることになりました。

そんなフーバーの一端を垣間見ることができるのが、『FBIフーバー長官の呪い』(マルク・デュガン)という本。この本は、FBIのナンバー2でフーバーの愛人でもあったクライド・トルソン(男)が死の目前に書き残したメモをまとめたノンフィクション。でも、そのメモが本当にトルソンによって書かれたものなのかは不明なのだとか。(何じゃ、それゃ!)
それでもまぁ、中身はなかなか面白いです。トルソンの立場が立場だけにかなり一方的で 歪んだ見方になっていますが、ニュース番組や映画で知った出来事の知られざる背景が見えてきます。まさに点が線になるという感じ。メモがトルソンのものでないとしても、‘そうなのかも’と思わす説得力がある。
しかしフーパーという男、警察機関のトップでありながら‘それはあかんでしょ’ということを平気でやっちゃう。人格のある一面においては、完全に壊れてます。
歴史を左右する出来事に、彼のねじれ曲がった妄想が少なからず影響していたのかと思うと恐ろしくなってきます。ホント、妖怪です。

posted by ichio : 00:35 | | trackback (0) |