KITSCH PAPER

HOME BOOK DAIRY MOVIE MUSIC ETC
Oh my Buddha!It is such a wonderful site that it's unbelievable.
2007年11月27日

スーパーアグリを応援しよう!

071127.jpg皆さん、「スーパーアグリ」はご存知でしょうか。
いま時 小学生でもつけないこのキッチュな名前の正体は、歩くビーバーこと元F1ドライバー 鈴木亜久里氏がつくったF1チームです。
参戦当初は‘F1界のお荷物’なんていわれていましたが、今では日本だけでなく多くのF1ファンから愛されるチームになっています。
その理由は追々ご説明するとして、ひとまずチーム誕生からの流れを追うことにしましょう。

ビーバー…ちがった、鈴木氏がチーム立ち上げを発表したのが2005年の10月。で、この時に2006年シーズンから参戦するというブッたまげたことを言い出したのです。開幕までわずか5カ月。この短い期間で、既存のチームを買い取るならまだしも、ゼロからチームをつくるなんてことは常識ハズレ。当然、関係者はみんな‘んなアホな!’と失笑しました。
参戦を急いだ理由は、ホンダチームを実質クビになった佐藤琢磨の受け皿をつくるため。ホンダのバックアップはあったものの、はっきりいって無茶苦茶なプラン。いや、ただの思いつきといっていいくらい。
それでもビーバー…ではなく鈴木氏はめげずに資金とスタッフ集めに奔走。しかし、あまりに準備期間が少ないため、マシンは4年前のモノを改良するという荒技を繰り出す有様。そんな苦労の甲斐あって何とか開幕戦出場に成功したものの、マシンの性能差は激しく、ブッチ切りの最後尾。他のチームのドライバーから邪魔扱いされるほど。それでもビーバー…もとい鈴木氏を筆頭に佐藤、チームクルーはコツコツ努力を重ねて参戦1年目を乗り切りました。

そして、2年目の今年。去年同様スーパーアグリの活躍など誰も本気で期待していなかったのですが、開幕戦で予選10位に入る金星。さらにスペインGP、カナダGPで入賞するという快挙を成し遂げたんです!特にカナダGPではワールドチャンピオンをズバッとオーバーテイクし、世界中をアッといわせました。
今のF1は自動車メーカーがガチンコで戦っていて、トップチームになるとスタッフ1000人、年間予算500億円以上という体制で挑んでいます。それに対してプライベートチームのスーパーアグリはスタッフ150人、年間予算数十億円。この圧倒的なハンディをはねのけて勝っちゃったのだから、レースファンが喜ばないはずはありません。
チームはこのまま快進撃をつづけるかと思われた矢先、メインスポンサーがスポンサー料を支払わないという事件が発生!(ついでに鈴木氏は腸捻転に)このせいで、シーズン後半の計画がガタガタになっただけでなく、チーム存続もあぶない状態に。財政難はかなり深刻なようで、この年末にリストラをはじめました。

スーパーアグリが世界中のファンから応援されるのは、どんどんビジネスチックになっていくF1界の中で、昔ながらのレーススピリットが感じられるチームだから。ホント、『がんばれ ベアーズ』みたいで、いい味出してるんです。
ビー…鈴木氏のことは現役時代好きでなかったけど、今はすごく男前に思います!

そんなスーパーアグリを日本企業はもっとサポートすべきです。‘チャレンジ’や‘夢の実現’なんかをスローガンに掲げている会社は、スポンサーになって損はないと思うんですけどね。
また、それとは別に個人のサポートシステムなんかがあれば、セコビッチといわれる吾輩も昼メシ代けずって応援するつもりです。

posted by ichio : 00:38 | | trackback (0) |