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2008年04月25日

妖気に魅せられて

「アイ・ワズ・ゲイ」と告白したのは、「自分を褒めてあげたい」という名言を残した元マラソン選手のダンナさん。彼がデビッド・ボウイのバイセクシャル宣言に感化されたされたのかどうか、また奥方である元マラソン選手が誰からも求められていないのに公の場でカミングアウトするバカ正直な人を伴侶として選んだことに「自分を褒めてあげたい」と言ったかどうかは定かではありません。
しかしボウイの妖しい表情を拝むと、吾輩も思わず「アイ・ウィル・ビ・ゲイ」と言ってしまいそうになります。
時代と共に自身の姿も変化させてきたボウイの長いキャリアの中で、吾輩がいちばん好きなのは『ロウ』や『ヒーローズ』といった傑作を立て続けにつくっていたこの映像の時代。
どこを見ているのか分からない虚ろな眼差し、爬虫類を連想させるエロチックな口もと、クールでいてエモーショナルな声、すべてが人間ばなれしています。
この映像のようにただ突っ立って歌っているだけで、これほどの存在感を発散する人って、キワ者・クセ者ばかりが集まるロック・シーンでもそうそういないでしょう。
有名な話ですが、この時期のボウイは重度のドラッグ中毒だったようで、もしかしたらあっちの世界におられたのかもしれません。
この後彼はドラッグ中毒から抜け出し、きれいな女性と結婚なんかしたりして、今ではすっかり妖気が消えて陽気なオジサンになっています。
そんな現在のボウイももしかしたら七変化のひとつで、70過ぎたあたりでまたアブない人になるなんてこともあるかもしれません。

posted by ichio : 17:40 | | trackback (0) |