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2008年05月22日

ディープです

080522.jpg今、『中原昌也 作業日誌 2004→2007』(中原昌也)に夢中です。
こんなに痛い本を読んだのはいつ以来でしょうか。
内容は、中原氏のその日の出来事や気分を書いただけなんですが、文章というかインクの乗った文字からヌラヌラにじみ出てくる苦悩や絶望が圧倒的なため、ほとんど毎日同じことが書かれているだけなのに読むことを止めさせない磁力を持っています。
毎日繰り返される買い物(ほぼ100% レコード&CD、DVD)と朝までつづく飲みのネバーエンディングストーリーは‘凄まじい’の一言。東京の業界の人って、こうなんスか?
読みはじめた時は彼が購入したアイテムや交友関係なんかを垣間見ることができて楽しい気分になるんですが、次第に彼の苦悩が伝染してこっちまでブルーな気分になり、やがてそれを通り過ぎるとどうしてだか‘自分もがんばろう’とポジティブな気持ちなってきます。(ご本人はかなり辛そうですが)
生きるために死ぬほどイヤなこと(小説執筆)をしなければならない矛盾に苦しむ様は人によっては「贅沢な悩み」ってことになるんでしょうが、マイケル・ジャクソンと互角に張り合える買い物ぶりと連夜の飲み歩きぶりを前にすると、彼が何かと戦っているように思えてなりません。でもやっぱり度が過ぎている…。
いやホント、吾輩には‘お身体に気をつけて’としか言えません。

posted by ichio : 00:32 | | trackback (0) |