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2008年06月04日

‘ちょい変’でお願いします

080605.jpg土曜日 『タクシデルミア ある剥製師の遺言』のレイトショーへ。
この映画は異常な欲望に取り憑かれた父子三代の物語で、それぞれのエピソードがハンガリーの歴史にリンクしているという、ちょっと変わった作品。
しかも監督のパールフィ・ジョルジはデヴィッド・リンチやテリー・ギリアムを彷彿とさせるビジュアルセンスの持ち主とかで、否応なし期待はふくらみます。
で、見終わった感想は…微妙。たしかに『ブリキの太鼓』をテリー・ギリアムっぽい悪夢的な映像で描いた感じなんですが、面白かったかと訊かれると何とも歯切れの悪い答えしか返せません。
と申しますのも、終始強烈な睡魔とたたかっていて、ところどころ意識が飛んでいたからです。これを観た京都みなみ会館は、客席が窪地になっていてスクリーンを見上げるカタチになるので眠くなるんですよねぇ。
辛うじて目を開けていたところをもとにすると、過激なセックス描写やグロテスクなシーンが満載の1話と3話はちょっとお腹いっぱい。あのテこのテのインパクト映像が溢れる昨今、こういう過激な描き方をするとかえって訴求力が薄れてしまう気がします。(ちなみに本作はサンダンス映画祭でNHK賞を獲得したものの内容が規格外ということでNHKにテレビ放送権を放棄されたとか。なんじゃ そら!)
反対に表面上の表現を抑えた2話の方がセンスを感じるし、インパクトもある。大食い養成学校のところなんかは凄くいい。
この監督には‘ちょい変’路線でいってほしいです。

posted by ichio : 22:11 | | trackback (0) |