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2008年06月10日

あんなラストにせんでも…

080610.jpg知らなんだ。こんなヘヴィーな映画とは知らなんだ。
仕事終わりに軽くパニック物でも観てストレス解消しようと『ミスト』のレイトショーに行ったら、反対にとことんブルーな気分にさせられました。
ダメでしょ、あのラストは! ‘震撼のラスト’なんて煽り文句が書いてあったから心の準備はしていのに完全に裏をかかれました。技術的には小説でちょくちょくある手法なんですが、これを使ってあのラストを描くとは…。はっきりいって最初はかなり気分が悪くなりました。(ちなみにスティーヴン・キングによる原作にはこのラストはなく、フランク・ダラボン監督が新たに付け加えたとか)それは「セカチュー」などの泣ける映画にみられる安易なヒューマニズム(単なる売るためのネタ)とは違う、作り手のエゴというか もてあそばれてる感のようなものを感じたからです。
‘家に帰ったら寝ているおチビを思いっきりハグしよう’吾輩はそう思い映画館を出ました。そして、ハッとしました。‘ダラボン監督はこのことが言いたかったのでは?’と。
そしてやっぱり『ショーシャンクの空に』や『グリーンマイル』を撮った彼が監督したんだなとひとり納得しました。ダラボンさん、怒ったりしてすんません!
でもよくよく考えたらこの人、『エルム街の悪夢3』や『フライ2』の脚本を手がけた人なんですよね。ということはただ単に観客を驚かせたかっただけなのかも。
後で彼のインタビュー記事を読んだら、『ショーシャンクの空に』や『グリーンマイル』は自分のワガママを映画会社に納得させるための地盤づくりだったと脳天気に仰ってました。世の中そんなものです。
本作の内容自体は、登場人物の行動が唐突でぎこちないところがあるもののよく出来ています。というか、お見事というほかない出来映えです。そして裏『宇宙戦争』または裏『サイン』といえる問題作でしょう。
そういえばナイト・シャマランもこの夏『ハプニング』というパニック物を用意しているようで、『ミスト』に対してどんな返答をしてくれるのか楽しみ。
ということで家に着き、おチビをハグしようとしたら、つれ合いの実家にお泊まりに行ってました。一人ポツンと取り残された吾輩は、仕方なくおチビの食べ残したひき割り納豆をアテにビールをチビチビ。世の中そんなもんです。

posted by ichio : 14:28 | | trackback (0) |