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2008年09月03日

夏と秋の狭間に

080903.jpg知らない間にもう9月。ということは夏も終わり。ビビります。
季節の変わり目だからなのかどうかは分かりませんが、フランス映画が観たくなり、フランソワ・オゾンの作品をまとめてレンタル。いいですね、この監督。いま時なセンスとクラシカルな雰囲気が自然に溶け合っているところが素晴らしい。
吾輩がオゾン作品を観て感じたキーワードは‘狭間のゆらぎ’。
どの作品を見ても「夢とうつつ」「生と死」「善と悪」「愛と憎しみ」「若さと老い」「男と女」など、ふたつの狭間で揺れ動く人たちが描かれています。そして、一見両極端にみえるこれらのことは実は地続きになっていて、誰もがちょっとした拍子であちら側に行ってしまうことを表現しています。
こういうことって言葉にすると小難しく思えますが、身近なシチュエーションに置き換えると分かりやすいかと思います。
例えば、朝目が覚めた時に寝返りを打って枕に鼻を付けたらドえらいオッサン臭いニオイがして青春が終わったことを悟り死をリアルに感じる人もいるでしょうし、大好きな彼女にフラれた腹いせにハメ撮りした写真を投稿サイトにアップする人もいるでしょう。
吾輩がこう書くと女性の方に顔を歪められそうなお下劣さが漂ってしまいますが、人は季節の移り変わりのように知らない間に今までと違うモードにシフトしてしまうということです。

余談ですが『まぼろし』と『スイミング・プール』で出演しているシャーロット・ランプリングがいい。きれいなんだけど、時折みせる神経質そうな表情がたまりません。そしてあのお歳でヌードになる度胸に脱帽。ちなみに吾輩は、OKです。

posted by ichio : 00:45 | | trackback (0) |