KITSCH PAPER

HOME BOOK DAIRY MOVIE MUSIC ETC
Oh my Buddha!It is such a wonderful site that it's unbelievable.
2008年09月26日

プリミティブ・ロック

080926.jpgこのジャケット、イカすにもほどがあります。
ポルシェの横でカッコよくバイクにまたがっていらっしゃるのは、フィリピンのJuan De La CruzというバンドでギタリストをしていらっしゃるWally Gonzalezというお方です。
MEDITATIONSさんにアナログ盤が飾ってあるのを見てからずっと気になっていたのですが、ベリー・エキシペンシブだったので泣く泣く見送っていたら、知らない間にCD出てるじゃないですか!
というワケでゲット。正直ジャケだけでもう十分満足なんですが、うれしいことに中身もスゴいことになってます。
何かうまくいえませんが、欧米諸国のミュージシャンや日本のアーティスト様が失ってしまった(はなっから持っていない?)ロック本来の原始的パワーが満ちあふれているんです。
ジャケを見てお分かりの通り、全編‘オレ様サイコー節’全開なんですが、この人の場合はそのカッケー姿をロックの神様に捧げているんです。
今時、相当アタマが悪くなければ歌えないようなロックチューンも、背筋が寒くなるバラードも100%マジですから。
特にドチープなシンセ音が飛び交う5曲目「Open Fire」では、絶対にアチラ側のお方と交信しています。このバカさ…失礼、純粋さから生まれるパワーは、カッコつけることしか興味のないアーティスト様やインテリバンドには出せません。
現代芸術の巨匠マルセル・デュシャンは小難しい芸術論を彷徨った末に普通の便器を芸術だとおっしゃいましたが、ゴンザレス様は‘この便器、サイコーっす’と涙を流しているようなもの。受け手にとってどちらにパワーを感じるかといえば、それはもう間違いなく後者。いやはや、すごい迫力です。
と、半分おちょくったような書き方をしましたが、素で聴いてもめちゃめちゃカッコいいです。

posted by ichio : 00:23 | | trackback (0) |