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2008年10月03日

ミッドナイト・ラン

081003.jpg先日、シンガポールでF1初となるナイトレースが行われました。
夜の街の中に浮かび上がったコースをF1マシンが時速200km以上で走る光景は遠目にはなかなか幻想的でしたが、近くのアングルになると照明の色が白いせいか昔のドッグレースのようなアジアンな雰囲気も漂っていたような気もします。

さて、昼も夜もお構いなしにクルマでかっ飛ばすといえば『バニシング・ポイント』も同じ。昔は全然おもしろいとは思わなかったのですが、久々に観たらすごく楽しめました。
デンバーからカリフォルニアまで15時間で走れるか? という ガキんちょ100%なワンアイデアを1本の映画にしてしまったこの作品。巷ではアメリカン・ニュー・シネマの傑作と言われたりなんかしてますが、カーチェイスだけのバカ映画として観た方が断然オモシロイ。
だって、あの人をおちょくったようなラスト、あれはどう考えても“やっつけ仕事”でしょ。実際、監督のリチャード・C・サラフィアンは後に「映画会社にニュー・シネマ風に撮ってくれと強要された」と文句をいっているらしい。
皮肉にも『イージー・ライター』を超える(単なるパクリという気もしますが)あまりにやけくそなラストが、バカ映画としての価値を上げちゃう結果に。それに、カーチェイスで事故った警官をいちいち心配そうに見に行く主人公 コワルスキーのキュートな姿を見ると、「どこが反体制やねん!」と突っ込まずにはいられません。
とはいっても、CG一切なしの無添加カーアクションはやはり大迫力。それにどのシーンも構図がビシッときまっていてカッコ良いことこの上なし。今の映画にはない魅力です。

それと今回この作品を観て唸ってしまったのは、盲目のDJ スーパーソウルが警察無線を盗聴してラジオ番組で情報を流し、まわりが勝手に盛り上がるくだり。今のネット文化に通じるように思います。特に最後に野次馬がシラ〜とした顔をして、散り散りに帰っていくとこなんかはリアルです。

posted by ichio : 00:16 | | trackback (0) |