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2009年03月07日

座って話を聞く

090307.jpg130年ぶりの御開帳となる秘仏を拝みに、仕事の合間を縫って四条の真ん中にある六角さんに行く。(結局、拝観料が高くてやめましたけど)
130年ぶりということは、今生きている人間でこの菩薩さまを見た人はほとんどいないということです。そしてこの周期でいくと、今回の出会いのチャンスを逃すと現世ではお目にかかれないことになります。そう考えると人の一生って、蟻のフンみたいにちっぽけなもんですね。
さて、六角さんにいらっしゃる菩薩さまはヒザをついて座っておられます。決して行儀の良いポーズとはいえず、こんな格好でご飯を食べようものならオカンに烈火の如く怒られます。
ではなぜ菩薩さまともあろうお方が、こんなポーズをしておられるのか?それは、このポーズがいちばん人の話を聞くことができるからです。あぐらって結構つかれる姿勢で、3〜4人の相談を聞けば絶対にシビレがきれてくるはず。そうなると人の悩みなんてかまってられない。だから六角の菩薩さまはこんな格好をしておられるのです。
これは仏様だけでなく我々人間も一緒。居酒屋の座敷でこんな格好をして、他人の悩みを聞いている時ってノリノリでしょ。
そう考えたところで吾輩はハッとしました。それはまさに稲妻に打たれたような気づきでした。吾輩は一応ライターの端くれとして生きているわけですが、どうもインタビューが得意でないというか、本来のキャラを活かせていないという思いがずっとありました。今、その原因が分かりました。それはかしこまった、いかにも取材です的な態度で接していたからです。これでは取材される人も、自分に求められている模範的なことしか言わない。
もし吾輩も六角さんの菩薩さまのような格好で話を聞けば、確実に今までよりパーソナルな話を引き出せることでしょう。
関係者の皆さま、もしこのエントリーをご覧になっていたら、スポンサーの方に‘この者は菩薩と同じ姿勢でお話をおうかがいするために、ヒザをついてインタビューいたします’とお伝え願えますでしょうか。

posted by ichio : 19:12 | | trackback (0) |