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2009年04月11日

インC〜カバーの定番

090411.jpgここ数年、アメリカ・日本の映画界で多くのリメイク作品がつくられています。が、たいていはオリジナルのファンに酷評される結果に。吾輩はリメイクものに甘い方で、世の中的には評判が悪くても好きな作品が結構ある。
音楽の世界ではリメイクはカバーと呼ばれ、昔も今も星の数ほどカバー作品が生まれています。音楽の場合は映画ほどオリジナル信奉が強くなく、オリジナルよりも評価されているカバーが多くあります。
音楽だとオリジナルからかなりカタチを変えてもカバー作品と見なされるのに、映画はオリジナルから脱線するとアイデアを借りた別作品になってしまうのは何ででしょうね。作品をひとつのカタチにしばりつける力って、メロディよりもストーリーの方が強いんでしょうか。
さて、数多くのカバー作品がつくられている音楽シーンでも、カバーの定番(スタンダード)とされる曲があります。例えばジャズなら「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」、ボサノバなら「イパネマの娘」、テクノなら「E2-E4」といった曲もそれにあたると思います。そして現代音楽でいえば、これはもうテリー・ライリーの「インC」が一等賞でしょ。
この曲は‘ド’の音を繰り返して鳴らして曲の土台をつくり、その上にあらかじめ用意された53のフレーズを演奏者が自由に重ねていくという、ミニマルミュージックの代表曲です。こんな面白い素材をミュージシャンが放っておくはずがなく、多くの人たちにカバーされています。吾輩もいろんなバージョンを聴きましたが、いちばん好きなのはオリジナルではなく、上海フィルム・オーケストラによるカバーだったりします。
このバージョンはいろいろな民族楽器によって極彩色に塗り上げられていて、もはやミニマルミュージックとは呼べない派手派手しい感じになっているのですが、アジア特有のゴッタ煮汁が出ていていい。
「インC」にはまだまだ聴いたことのないカバーがあるので、気長に集めたいと思ってます。
この曲、学校の音楽の授業でやっても盛り上がるんじゃないでしょうか。

posted by ichio : 21:43 | | trackback (0) |