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2009年07月15日

新しさの行く末

090715.jpgこのサイトでも何度か書いていますが、吾輩が会員になっているDVDのレンタルショップは本当にショボい。置いてあるのは日本・アメリカ・韓国のメジャー作品のみ。それにしたってシリーズ1作目がなかったり、バッタモンはあるのに本家がないなど、かなりしょっぱい品揃えです。しかし自転車15分圏内に他のレンタルショップがないので仕方なく利用しています。
この日も行ったものの借りたいものはな〜んもない。でも夜おそくにわざわざ出かけて、手ブラで帰るのも腹が立つので珍品を借りることに。それで見つけたのが『トロン』。
これ、公開されたのが80年代初期で、CGを全編に使った最初の映画ということで結構話題になっていたと思います。ですが、当時でもCGの目新しさよりもセンスの古さが臭ってきてスルーしました。
あれから約30年。そのダサさが発酵して、いい感じになっている。ポリゴンを使ったキッチュな映像はレトロフューチャーを通り越し、エキゾチックな趣すら感じられる。話の設定も『マトリックス』の原型といえなくもない。
でも、肝心のバーチャルの世界の設定が分かりにくくて、何がどうなって登場人物たちが何をしていらっしゃるのかがさっぱり分からない。その結果、のどかなポリゴン映像と合成映像をボ〜ッと見続けることになります。
それが不思議なことにずっと見ていても飽きないんです。クレジットを見たら、美術はあのシド・ミードが担当している。ディズニー作品なのにかなりの尖りようです。
限りなく失敗作に近いんですけど、一見の価値アリです。

posted by ichio : 21:29 | | trackback (0) |