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2010年07月04日

もうひとつのサムライ物語

100704.jpgワールドカップで予想外の活躍をしたサムライ・ブルー、賭場で予想通り大負けしたギャンブラー力士たち。日本は今、空前のサムライ旋風が吹き荒れています。
プロスポーツの世界は結果がすべてとはいいますが、ワールドカップ予選でカメルーンに勝ってからのマスコミの手の平の返しようにはビビってしまいます。でもまぁ、日本代表チームが健闘してくれたのは間違いないことで、青いサムライたちにグッドジョブ!と鳩山前首相のようにサムアップしたいと思います。
そんなヒートアップしたワールドカップ騒ぎの陰でもう一人、世界を相手に戦うサムライが素晴らしい結果を出したことはほとんど知られていません。何と、日本人でただ一人F1に参戦している小林可夢偉クン(亜久里だの右京だの虎之介だの隆智穂だの、何でF1ドライバーは変わった名前が多いのでしょうか?)が、先日行われたヨーロッパGPで7位をゲットしたんです!
…7位て、全然あきませんやん!とお思いの方も多くいらっしゃると思うので、少しばかりご説明しましょう。F1はチームによって力の差が大きく、優勝はおろか上位に入ることができるのは、ほとんどトップチームのドライバーだけという世界なんです。可夢偉クンが在籍するザウバーというチームは、良質な中堅チームながら資金力不足でマシン開発が進まず、10位に入るのも難しい状況。
さらに可夢偉クンは昨シーズン、ケガをしたレギュラードライバーのピンチヒッターとしてF1デビューして、いきなり入賞するという素晴らしいスタートをきったものの所属していたトヨタチームが消滅したため、実家の寿司屋を継ぎそうになっていたんです。
そんな苦しい状況での7位は非常に価値あるもの。しかも棚ぼたではなく、ラスト4周で現役最高のドライバーと誉れ高いアロンソをはじめ2人をオーバーテイクしたというのが凄い。サッカーで例えるなら、本田選手がベスターマンとメルテザッカーを抜いてシュートをきめたくらいのインパクトでしょうか。…ちょっと言い過ぎのような気もします…。
可夢偉クンが凄いのは、勝負勘が良く、自分の力でチャンスをつくり結果に結びつけることができるところ。これは、「世界」という大舞台に出て行きながら実は引き蘢りだった虎之介クン、抜くためにクラッシュしてしまうのかクラッシュするために抜きにかかるのか分からなかった琢磨クン、レース中も‘追い越ししたら危ない!’と、とことん安全運転にこだわった一貴クンとはひと味違うところ。
今、世界のF1関係者は ‘What kind of guy is kamui?’と、可夢偉クンに注目しはじめています。しかし、スポーツで成功するためにはお金が必要。日本の企業には「費用対効果」なんてみみっちいことをいわず、スポンサー支援をしていただきたい。そして可夢偉クンには、シャリをにぎりそうになった手でしっかりとチャンスを掴んでほしいものです。

ところでこの写真、厨房でハンバーガーを持ってサムアップ。彼も鳩山前首相のパフォーマンスがお気に入りのようです。てか、チームに何をさせられとんねんッ!

posted by ichio : 09:34 | | trackback (0) |