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2011年05月24日

解体屋

110524.jpg小泉元首相はかつて‘自民党をぶっ壊す’と言って、国民の大きな支持を得ました。このノリに近いのが、今シーズン 東北楽天ゴールデンイーグルス(楽天の‘てん’とゴールデンの‘デン’が被って語呂が悪い)の監督になった星野さん。
星野さんは前任の野村監督が確立したID野球をぶっ壊す無策…もとい直情型野球を繰り広げ、目下ぶっちぎりの最下位。今のところ北京オリンピックの失敗はまったく活かされていない模様です。小泉さんと星野さんに共通するのは、ぶっ壊すのはぶっ壊したけど、みんなが思っていたカタチとは違うものになってしまったこと。こういうタイプの人はうまくいっている時はイケイケですが、ひとつ歯車が狂うと目も当てられない状態になってしまうので要注意です。
そんな派手な星野監督の陰で粛々と自分の使命をまっとうしているのが、横浜ベイスターズの尾花監督。開幕当初は何を血迷ったのか勝ち越し、連勝、貯金をしてみんなを驚かせましたが、すぐに軌道修正して最下位に。チーム解体に向けて邁進しています。

解体といえば、映画監督のダーレン・アロノフスキーも取り憑かれたように人体解体に精を出しています。デビュー作『π』からその兆候はありましたが、次の『レクイエム・フォー・ドリーム』からはたがが外れたように解体屋としての道を爆進。
『レクイエム〜』ではドラッグで身も心もぶっ壊れていく人たちを執拗に追い続け(ジェニファー・コネリーがあんなことをするなんて!)、つづく『レスラー』では整形で顔が崩れたミッキー・ロークをプロレスラー体型に改造して、ボロボロに朽ちていく姿を描いていました。そして最新作『ブラック・スワン』でもその手を緩めることはなく、ナタリー・ポートマンをバレリーナ体型に仕立て上げ、精神がグニョグニョに溶解していく様を描き出しています。さらに万引きで捕まるなど、かなりの壊れっぷりを披露してしまった愛しのウィノナ・ライダーちゃんがイカれたトップバレリーナ役で出ていて、とんでもない目に遭ってしまうというオマケつき。
この作品、ナタリー・ポートマンが踊るバレエシーンの代役が話題になってますが、吾輩的には練習シーンでお目にかかれる彼女のチクピームが本物なのかの方が大きな問題です。

posted by ichio : 00:05 | | trackback (0) |