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2011年09月13日

いま、日本は空前の「絆ブーム」。みんなが仲良くつながることにまったく異論はございませんが、真っ向から‘絆、絆’と言われると(実際に言われたことは一度もありませんが)、キャンプファイヤーで肩を組みながらグルグル回っている絵が頭に浮かんでしまい、顔を赤らめてしまいます。
そんな熱い絆を表す形態のひとつがバンド。成功を夢見て集まった同志が、いつしか意見の違いやエゴなどによって憎み合うようになり袂を分かつものの、‘金がほっすぃ〜!’という共通の目的のもとに再び集まる。これも立派な絆。そして、メンバーにほんの少しでも過去のイザコザを笑い飛ばす気持ちがあれば、‘感動’というオマケがついてくるのです。
今まで心を熱くする再結成はいくつもありましたが、ルー・リードとジョン・ケイルの再会は、20年以上経った今でも色褪せない素晴らしいものでした。
二人は、もとはヴェルヴェット・アンダーグラウンドというバンドのメンバーで、お互いのエゴがぶつかり合いケンカ別れ。もう二度と顔を合わすことはないというくらい関係がこじれていたのですが、バンドを世に送り出してくれたアンディ・ウォーホルの死をきっかけに(ウォーホルとも仲違いしてたんです)、二人で『ソング・フォー・ドレラ』という追悼アルバムをつくることに。アルバムも素晴らしいんですが、当時行われたライブが感動的で泣けるんです!
「スタイル・イット・テイクス」という曲をはじめる前に、ケイルが何ともいえない笑みを浮かべ、それにネズミ男…もといルー・リードが応える。お互いに対する思い、ウォーホルに対する思いが交錯する深い一瞬。まさに絆です。

posted by ichio : 23:47 | | trackback (0) |