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2011年09月23日

新しい自分に出会うために

110924.jpg「自己改革」「新しい自分に変わろう!」など、自己啓発書の帯にはこの手のフレーズがよく書かれています。
もう、まったく同感です!吾輩もゾンビがあふれ出したら、すんなりとゾンビに生まれ変わり、新たなゾンビライフを送るつもりです。といっても、手足をむしりとられ、内蔵にむしゃぶりつかれるために自らのカラダを差し出すほど人間ができていません。そこで、メガトン級の痛みを味わうことなく、気軽にゾンビになれる計画を立てています。
まずゾンビが家に入ってこれないよう扉と窓をしっかり塞ぎ、玄関の扉に指が一本入るくらいの穴を開けておきます。もちろん食料などはしこたまストックしておき、とりあえず耐えられるところまで耐えます。いよいよ‘お腹も超へったし、牛乳石鹸もなくなったし、これはヤバいな’という時が来たら、用意しておいた穴を開けて、ゾンビが指をこじ入れるのを待ちます。そして、ゾンビが指を入れた瞬間、腕に引っかき傷をつけてもらう。これで感染完了。ネコに引っかかれるくらいの痛みで無事ゾンビになれる、まさに画期的なソリューション。ゾンビ化するまでに発熱でしんどくなるかもしれませんが、それくらい我慢する覚悟はできています。
この計画は子どもの時からあたためていて、最近読んだ『ワールド・ウォーZ』(マックス・ブルックス)というゾンビ小説を読んで、‘間違いない!’と確信しました。人間とゾンビの壮絶な戦いを、生き残った人たちの取材レポートというかたちで描いたこの小説は、ド派手な描写をおさえ淡々と語ることで、どっちかというとゾンビより人間の怖さがにじみ出てくるなかなかの作品です。ゾンビ好きの人はぜひ。

さて、そもそもゾンビになることはネガティブなこととしてとらえられていますが、もしかしたら今よりも遥かにハッピーな気分になり、慈愛に満ちた世界が広がっているかも知れないのです。そんなゾンビ化に抵抗するのは、自己改革のチャンスを自らブチ壊しているのと同じこと。皆さんも「その時」が来たら、‘新しい自分に変わるためガンバ!’という気持ちでトライしてみてください。
そんな‘ゾンビの世界は素晴らしいかも’というファンタジーを小説にしたのが、『ぼくのゾンビ・ライフ』(S.G.ブラウン)。吾輩はまだ読んでませんが、このワンアイデアで長編を書くのはかなりツラいんじゃないでしょうか。おそらく『じみへん』(中崎タツヤ)という四コママンガにあったネタは超えられないでしょう。
ちなみに『ワールド・ウォーZ』はブラット・ピット、『ぼくのゾンビ・ライフ』はスカーレット・ヨハンソン主演で映画化が決まっているそうです。何なんでしょう、21世紀になってからのゾンビブームは。

posted by ichio : 23:23 | | trackback (0) |