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2012年02月02日

北の湖親方は凄い

120202.jpg人生いろいろ、出会いもいろいろ。人は社会という荒波の中で生きてゆくために、時には敵と呼ばれる人と出会ったり、時には自ら敵にならなければいけないこともあります。しかしそんな厳しい状況にあっても、心持ちひとつで苦境から這い出し、栄光をつかむことだって可能です。
敵を土俵の外へ追いやる押しの強さ、敵の攻撃にじっと耐える粘り腰、そして敵の勢いを削ぐ“いなし”が相撲だけでなく人生においても大切であることを身をもって教えてくたれのが、昭和の大横綱、北の湖親方です。
親方は2002年に相撲協会の理事長に就任。すると力士や関係者たちは「はっきょい、残ってみろ!」と言わんばかりに大麻問題や八百長騒動などを引き起こすツッパリの連打。しかし親方はそんなことではまったく動じません。無愛想、いや他人事…、クールな態度でマスコミ・相撲ファン・世間に対応し、日本人が忘れかけていた「怒り」という感情を呼び覚ましてくれたのです。さらに支え合いの時代を先取りし、トップの人間として責任を背負い込むことなく、みんなでシェアするというモデルケースを示してくれました。そんなこんなでこれといった話題もなく冷えきっていた相撲界は炎上…いえヒートアップしたのでした。再び相撲が盛り上がる様を見届け、親方は渋々…ではなくズバッと理事長の座から引きずり降ろされました。
これで一件落着。といきたいところですが、そうはなりませんでした。何と、親方は先日行われた理事長選挙に名乗りでて、見事当選してしまったのです!きっと親方はこれから新しい時代を担う若い世代にネバーギブアップ精神を教えたかったのでしょう。
そして就任会見で記者の「世間から批判の声が出ていますが、どうお考えですか」という意地悪な質問にも、「そんな声は聞こえてこない」と、お茶目に切り返すのですから敵いません。ホイホイ選挙に出る親方のフットワークの軽さも驚きですが、当選させてしまう角界の懐の深さもかなり常識破りです。
それにしても親方、この顔はどういうことになっているんでしょうか?吾輩はこういうお方とは敵としてはもちろん、味方としてもご遠慮したいところです。

posted by ichio : 00:55 | | trackback (0) |