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2012年02月09日

夏涼しく、冬暖かい音楽

120209.jpg近頃の寒さで身も心も縮こまっています。あまりにも足元がジンジン来るのでパッチ的なものを履きたい誘惑に駆られたものの、そんなものは自分のダンディズムに反するので持っておらず、仕方なくつれあいのタイツを借りることにしました。保温効果はもちろんのこと、股間に張りつく密着感、まさかデニムの下に女性用のタイツを履いているとは思うまいという秘めた悦びでクセになりそうです。(こういう時に限って警官に職務質問されて、オドオドするんですよね)
そんなうれし恥ずかしな防寒をしてもまだ寒いので、身体の芯から暖めようとレゲエのオルガンプレイヤー、ジャッキー・ミットゥの『Macka Fat』というアルバムに針を落としたところ、1曲目のイントロが鳴りだした途端に身体の中でポッと火が点き、ホカホカに。
暑い季節に聴くと涼しく、寒い季節に聴くと暖かい、しかも幸せな気分になる、この人のオルガンの音色は何なんでしょう。リスナーとしては“マジック”とか“天才の技”といったロマンチックなものを期待してしまいますが、意外に人気ラーメン店のような“これだけは教えられねぇ!”という裏技があるのかもしれません。
どちらにしろ、こういう人肌感覚の音楽って今は少ない。何か、メロディも歌詞も情報が詰め込まれているというか、記号の羅列のような曲ばかりに思えてなりません。そういう音楽があって全然いいと思いますが、吾輩としてはやはりミュージシャンの中で醗酵して出てきた、ニオイのする音楽に惹かれます。
もちろん『Macka Fat』も聴いているうちに果物の熟れたニオイや、ミットゥさんのアフロで蒸れた頭皮のニオイが漂ってくる濃い口です。

posted by ichio : 01:29 | | trackback (0) |