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2012年06月20日

心地よいBGM

120620.jpg居酒屋やラーメン屋さんでジャズがかかっていたり、オサレなカフェや洋服屋さんでフレンチポップスがかかっていると、イラッとくることがあります。どうしてイラッとくるのか考えてみるのですが、答えは出ません。
居酒屋やラーメン屋さんでジャズがかかっていること自体に腹が立つワケではなく、自分のムシの居所の問題でもなさそうで、もちろん「ジャズをBGMなんかにするな!」という講釈があるワケでもありません。むしろ、大学生の頃、友だちにジャズ喫茶に連れていってもらったものの、お客さん全員がこの世の終わりみたいな顔をして聴いている空気に耐えられず逃げ出した者としては、BGMとしてジャズやその他の音楽を聴くことに、「いいね!」ボタンを10回くらい連打したい。
となると、「お店の人の音楽に対する距離感」ということになってくる気がします。これは、音楽への思い入れがある方が良いということではまったくなく、自分のお気に入りの音楽を、そうとは限らない人にどのように届けるかという意味合いです。
例えば、自分の好きなものに対して“それよりも、こっちの方がいい”と否定から入ってこられると聴く気が失せますが、涼しい顔して流されるとスーッと受け入れられたりするように、お店のBGMにもそんな送り手の姿勢を感じとっているのかもしれません。分かりやすいところでいうと、ボリューム。必要以上に大きいと、それこそ“どやどや、ええやろ!”と迫られているようで、胸焼けがする。やっぱり音楽と場所の関係を少しは考えてほしい。
しかしながらそういうセンスを感じるお店には残念ながらなかなか出会うことはありません。むかしニューヨークに滞在していたときに“いいなぁ”と感じたことのひとつが、街のところどころからもれ聞こえてくるラテン音楽。大き過ぎることもなく、小さすぎることもない絶妙なボリュームで、曲をかけている人だけでなくまわりの人も気持ち良くさせてくれるんです。これは、音楽が多くの人の生活に根づいているからなのかもしれません。
最近その空気感を思い出し、もうすぐ夏ということもあり、もっぱらラテン音楽、特にブーガルーをかけています。ブーガルーというのは、60年代〜70年代にニューヨークで流行った、ラテン音楽をベースにソウルやR&Bなどを混ぜ合わせたパーティーミュージック。ギャング映画を観ると、よく悪党が入り浸っているクラブで流れていたりします。昔はおバカ音楽にしか聴こえませんでしたが、今ではすっかりお気に入りに。(特にFANIAというレーベルから出ているものはハズレなし)
一度でいいから、こういう音楽がかかっていて、プールサイドにフルーツポンチなんかが置いてあるパーティーに行って、金髪美女と仲良しになりたいものです。

posted by ichio : 00:08 | | trackback (0) |