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2012年12月07日

DIYな男を目指して

121207.jpg世の中には2種類の男が存在します。「モテる男」と「モテない男」。どちらが良い悪いというものではありませんが、後者が前者になりたいと思うことはあっても、前者が後者になりたいと思うことは極めてレアといえるでしょう。
ちなみに僕は筋金入りの後者で、しかも「嫌われたくない」という独りよがりな思いにがんじがらめになってモテないという最悪の部類です。例えるなら、0対3のビハインドで9回2アウト満塁、一発出れば逆転サヨナラ勝ちという場面で打席に立ち、ハーフスイングの三振をしているようなもの。
全盛期のミッキー・ロークのようにモテたい…。夜中に『魔太郎が来る』を読みながらそう念じていたら、神の啓示がありました。「DIYだ」と。そう、今旬な男とは、DIYな奴なのです。
「そのイスいいですね、どこで買ったんですか?」
「いや、近くの工場で廃材もらって、ちゃちゃっと自分でつくっちゃった」
「何かステキ!」
これです、この流れが欲しいんです。
しかし僕には、某家具屋さんのラックを真似てつくろうとしたところ釘をまっすぐ打つことができず、途中でつれ合いに交替させられたという屈辱的な過去があるため、再び金づちを持つ気になれません。
それなら音楽はどうかと思ったのですが、すぐにダニエル・ジョンストンの名前が浮かび却下。

彼は一言でいえばシンガーソングライターなんですが、他のミュージシャンと大きく異なることがあるんです。ひとつは双極性障害というハンディキャップを持っていること、そしてもうひとつはとんでもなく良い曲をつくり、歌うこと。
もともとは自宅でコツコツとカセットテープに録音して配っていたところ、地元のメディアで紹介されたことがきっかけで多くの人に愛される存在になった、いわば元祖DIYミュージシャン。
彼の音楽の魅力は、自筆のジャケットを見てもらえば分かるように、理屈ぬきにハッピーな気持ちになれるところ。素朴なメロディと歌声には、人が持ついろんな感情を通り抜けて辿りついたプリミティブなよろこびがあふれています。
ピュアという言葉は使いたくありません。彼だってもしかしたら、“この曲聴かせたら、モテるんじゃないの?”と思ってるかもしれないし、ひたすらモテたいと思って曲を書くこともピュアといえなくもないというややこしい話になりますから。
ただ、彼の音楽に「良い音楽って何?」と考えさせるチカラがあることは間違いありません。

で、僕にとってのDIYですが、ラックの埃取りや整理整頓、床の掃除、皿洗い、洗濯物のお畳み、ゴミ出し、朝食の用意、補充すべき日用品の確認、金魚鉢の水換え、植物の水やりなど、今やっていることをより迅速・的確にできるよう自己研鑽し、つれ合いをサポートすることだと悟りました。

posted by ichio : 01:14 | | trackback (0) |