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2013年02月03日

ペヤングソースやきそばにリスペクト

130203.jpg“そんなん、ちがうねん!”
安倍内閣への不満でも、阪神タイガースのグダグダ改革への怒りでもありません。カップ麺のことです。
僕は近年カップ麺を食べるたびに、そう叫んでいます。
極太麺、本格もちもち麺、ストレート麺。
確かにおいしいです。技術の向上によって本格的な麺ができるようになったのも分かります。
しかし、カップ麺にそんなことは求めてないんです。少なくとも僕はカップ麺にお店と同じ味は望んでいません。むしろ、カップ麺ならではのチープなおいしさを味わいたいからこそ食べるのです。
未確認飛行物体的なやきそばは、よりおいしい味を求めてちょこちょこアレンジを加えています。ありがたいことではあるのですが、「本物に近づける」という方向性が気に入りません。
脳天気なバンドがトラウマやこだわりを語りだし、ストリングスアレンジなんかをしてもろくなことがないように、カップ麺も本筋からはずれるとおいしさのハーモニーが崩れてしまいます。
未確認飛行物体的やきそばには、本物に近い「もどき」を目指すのではなく、本物の「もどき」を目指してほしい。
ちょっと話はそれますが、デニムが定番のラインをちょこちょこ変えるのも納得がいきません。かたちが決まっていて安心して買えるのが定番なのに、しょっちゅう変えてどうするねんと。

そんなめんどくさい人間をうならせるのが「ペヤングソースやきそば」です。まず、試作品かと思うくらいやっつけなパッケージからして、“昔の味を守る”スピリットを感じます。もちろん麺は昔ながらのチリチリ麺。それも陰毛レベルのチリチリ具合。かやく、ふりかけもカップ麺の進化を完全に無視したようなシンプルさ。ソースも“何か、薄めてないか?”と思ってしまう色合いです。
しかし、それを混ぜ合わせると、なつかしくて、そそる香りが立ちのぼるのです。これこそカップやきそば。これこそ定番。
販売している「まるか食品」は、伝統の味を大切にすると同時に、「麻婆やきそば」「激辛カレーやきそば」「イカスミやきそば」なんかをつくるアグレッシブな面も持っている。リスペクトです。

posted by ichio : 17:52 | | trackback (0) |