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2013年07月08日

ポスターは語る

130709.jpg間もなく参議院選挙ですね。もちろん僕も国民の義務を果たすべく、候補者のポスターをチェックしています。
仕事、子育て、家事、町内会の何やかんや、腕立て・腹筋、金魚&サワガニの世話、エロ瞑想など、やらなければいけないことがいっぱいの僕には、候補者一人ひとりの政策をチェックする余裕はありません。
ですので、大体はポスターの印象で決めることにしています。
ふざけるんじゃない!というお叱りの声が聞こえてきそうですが、日頃から政党や政治家のポスターをチェックしている者からすると、ポスターを見るだけでその人のセンスや人柄が見えてきたりするものです。むしろ、それっぽい言葉やパフォーマンス、勢いなどに惑わされることがないので、こっちの方がいいんじゃないかと思っているくらいです。

ポスターは多くのことを語りかける。
例えば、某政党のポスター。一般的に定着している「時代遅れ」「暗い」といったイメージを払拭するために近年はトップ自らが登場し、親しみあふれる笑顔を前面に打ち出しておられます。党の改革意識の表れか、ブレーンに言われるままにしているのかは定かではありませんが、何とか好かれたいという気持ちは伝わってきます。ところが最近のポスターでは笑顔に加えガッツポーズも入れたせいで、どう見てもゴルフでバーディーをとった時のポーズになってしまっているのです。つまり、調子にのりすぎ。おそらく、この路線が評判良かったのでしょう。それで、もっともっとという感じになって、やりすぎたと。ポスターでこれなのですから要注意です。
また、言葉からも政党や政治家のコアな部分が垣間見えるケースもあります。そのひとつが、“Yes We Can”に影響されたワンワードタイプのフレーズ。ビシッとキメたい気持ちは分かるのですが、いかんせんはしょり過ぎて何が言いたいのか分からない。日本語として大丈夫?というものもチラホラ見受けられます。これは、独りよがりの気配。自分のイメージが最優先で、人の声に耳を傾けないオーラが漂ってくるので要注意です。

選挙のポスターも大体のフォーマットは決まっていますが、その隙間から候補者の人間性があふれ出ます。選挙ポスターの王道スタイルは、笑顔編・熱闘編・未来見据えてます編の3タイプ。笑顔編は、選挙の時しかしないでしょという笑顔を前面に出すベーシックタイプ。熱闘編はマイクを握りしめ熱弁をふるう姿をフューチャーしたオールドスクールなタイプ。そして未来見据えてます編は、首を斜め上に傾けて視線を遠くにやる、何か気色悪いタイプのことです。
これらを基準にヨコ型にしたり、名前を異様にデカくしたりいろいろ工夫を凝らすワケですが、時々、自分のことを戦国武将や明治維新関連の人物に重ねてくる人がいます。こういう人は極度なナルシストで、人とのコミュニケーションを拒絶するくらいの熱血漢(大概、瞳孔が開いている)だったりします。

今回の選挙ではどんなニューカマーが登場するのかと注目していたら、出ました、期待の新人が。何と、80’sのニューミュージックorアイドルテイストをブチ込んできたのです。これはコロンブスの卵というか予想していなかった。今年いちばんの驚きです。
ねらいとしては清潔感やフレッシュ感を打ち出したいのでしょうが、30年以上前に流行ったテイストですから…。でも、今シーズン、カーディガンを肩に掛ける80’sチックなファッションが流行っていることを考えると、逆に新しいのかもしれない。いや、古くさいものを古くさいまま提示して、価値観をひっくり返そうといているのか。そもそもこの人は選挙を使って現代アートをしているんじゃないのか? 考えれば考えるほど分からなくなり、頭を抱えながら街を歩いていたら、2日連続で本人に遭遇。ちなみに服装は、2日とも浴衣。真意を探ろうと、握手をして「がんばってください」と声をかけたら、すごい目ヂカラで見つめられ、“やります!”と意気込みを伝えてくださいました。
会話として成立しているのか微妙ではありますが、是非とも「やって」くださることを期待します。

posted by ichio : 22:25 | | trackback (0) |