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2014年06月17日

『グランド・ブタペスト・ホテル』

140617.jpg仕事帰りにウェス・アンダーソンの『グランド・ブタペスト・ホテル』を鑑賞。
レイトショーということで「ヤバいなぁ」と思っていたら案の定、開始早々に夢の中へ。映画がおもしろくないということではなく、単に僕サイドの責任です。もう最近、暗闇の中で2時間目を開けておくのが無理なようで、デカい宇宙戦艦がドンパチしても、アメコミヒーローがバタバタと悪党をなぎ倒しても、サイコキラーが目を覆うようなアカンことをしても、僕の眠気をどうにかしてくることはないようです。
ということで、今回もコマ切れの記憶しかなく、かなりあやふやなのですが、観た感じ、いい意味でも、そうでない意味でも「作り込んだなぁ」という印象。画面の構図、美術、役者の芝居はもちろんのこと、今回はスクリューボールコメディ的なストーリー展開も加わり、「ウェス・アンダーソン映画、ここに完成!」といった感じなんですが、いかんせん、隅から隅までスキなく計算されていて息苦しい。正直、途中からちょっと胸ヤケがしました。(もしかしたら直前に食べた濃厚豚骨ラーメンがもたれていたのかもしれませんが、半分寝ていたので定かではありません)
そもそも話自体が、語り部である老作家が・若かりし日に出会って聞いた・謎の富豪の昔話という3層構造になっていて、おもしろいんだけれどダイレクトに響いてこない。(もしかしたら単に僕の頭の回転がにぶいだけなのかもしれませんが、半分寝ていたので定かではありません)
個人的には、もっとスキがあった『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』や『ライフ・アクアティック』の頃の方が好きです。ビートルズの「ヘイ・ジュード」をバックにタカが空を飛ぶシーンや、海洋探検隊が行進するシーンなんて、意味なく涙が出てくる。また、あんな説明できない感動のある映画を観たいものです。

posted by ichio : 22:29 | | trackback (0) |