変態のお遊び
『ゲームのたつじん』(マイクとリッチ)、何で今このアルバムなのか自分でも分かりませんが、世に出てからから10年近くも経つのにいまだに好きなんでとりあえずピックアップしときます。このアルバムは言わずと知れたエイフェックス・ツインことリチャード・D・ジェイムズとμ-ziqのマイク・パラディナスの共作。奇才と異才のタッグ作といえばカッコいいですが、要は変態ふたりのお遊び。(本当にマイクがリチャードの家に遊びに行った時に何となくノリでつくったらしい)
奇天烈なテクノ〜ドリルンベースをつくるふたりがガップリ四つを組むのだからさぞかしヘンテコリンな内容になるのだろう思いきや、意外にまともラウンジ〜エレクトロニカになっているのがおかしい。でもやっぱりこのふたりがつくっているのだからして、このジャケットのように何処か変。いや、このふたりが普通の音楽をやること自体が異化効果になっているか。う〜ん、よく分からんようになってきました。
まぁ、そんな理屈は後回しにして、このアルバムはすごく楽しい音楽が詰まったエレクトロニカの隠れた名盤だと吾輩は思っています。ユニット名の通り、ふたりが「マイクで〜す、リッチで〜す。ふたり合わせて‘マイクとリッチ’で〜す」という感じでふざけている雰囲気が出ています。
ところで多作で知られるふたりですが、近頃はめっきりアルバムを出さなくなりましたね。(出ても過去の未発表曲集やリミックス)やっぱり彼らの創作ペースとメジャーレーベルの発売ペースがかみ合わないんでしょうか。
同じミュージシャンでもひとつのアルバムを10年以上かけてつくり込む人もいれば、マイクとリッチのようにお寿司でもにぎるようにハイ、一丁上がり!と次から次へとつくり出す人もいるんですよね。どっちとも凄い才能です。
comments
マイクは自分のレーベルplanet-μの方に力入れてるのかもしれませんね。
ところでこの二人に比べると、同郷のルーク・ヴァイバートなんかは相変わらずの多作ぶりで、いつの間にやらひっそりと出してたりするから気が抜けません。
内容もとても素晴らしいのに、今では殆どメディアで紹介される事が無いのは寂しいかぎりです…。
コーンウォール派なんていって、音楽雑誌でよく取り上げられてましたね。
あの時期の「テクノ」論者って、ちょっと薄気味悪いテンションの高さでした。
ルーク・ヴィイバートは今、どんなことやってるんですか?
すっかり事情音痴になってます。
ワゴン・クライスト名義の『スロッビング・ポウチ』は今でもちょこちょこ聴いてます。
ルーク、ここ数年はアシッドハウスやディスコに寄りつつ、相変わらずユル〜くすっとぼけた感じのアルバム出してます。
飄々と気負いなく、音楽をつくる事や聴く事に対する歓びに今でも無邪気にズップリ、というか。
愛があるなあ。
おもしろそうやなぁ。
今度、買ってみます。
今日、タワレコ行ってルーク・ヴァイバート探したんやけど、
枠自体がありませんでした。
何か寂しい。