ジャケットにビビる

「親父、結婚を考えてるヒトがいるんだけど会ってくれるかなぁ」と言われ、こんなヒトが家にやって来たら親としてどんな顔をすればいいんでしょうか。息子もいないのに真剣に悩みます。
久々にレコ屋巡りをしていてこの『ナイトクラビング』をつまみ上げてしまい、今にもカツアゲしそうなグレイス・ジョーンズの目つきにビビリ買ってしまいました。（中学生の時、とびっきり怖そうなヤンキー連中にカツアゲされた暗い過去が…）それにしても凄いルックスです。世界でいちばん四畳半が似合わないヒトでしょ。
ジャケだけでもう十分満足だったのですが、恐るおそるレコード針を落としてみたらこれが素晴らしい内容でビックリ。ダビーなサウンドに重いのにやたらキレのあるビートが刻まれ、そこにグレイス・ジョーンズのクールな声がのっかる。これってマッシヴ・アタックがやってる音楽を15年もはやく完成しちゃってるんじゃないの？！クレジットを見るとスライ&ロビーが参加していて納得。
アルバムタイトルになっているイギー・ポップの暗黒ロックナンバーの名曲「ナイトクラビング」やポリスの「デモリションマン」のカバーも最高にイカしている。吾輩、このアルバムを聴いて‘温故知新’の意味が少し分かったような気がします。
で、息子がグレイス・ジョーンズを連れて来たらどんな顔をすればいいのか？真剣に10分ほど考えてみましたが、答えは出てきませんでした。とりあえずくわえタバコは注意しようと思います。