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2006年06月29日

えせインド・ツアー

060628.jpgジャズはカッコいいけど、何だか小難しい。インド音楽は味わい深いけど、何だか取っつきにくい。なんて感じている人、結構いらっしゃるんじゃないでしょうか?(吾輩もそのひとり)
そんな人にオススメなのが「ラーガ・ジャズ」。名前のまんま、ジャズとインド音楽をミックスしたものでございます。ふたつの音楽を合体させたんだから「カッコ良くて、味わい深い音楽」なんだろうと思ったあなた、世の中そんなに単純ではない。見事に「ブサイクで、薄っぺらい音楽」になってしまっています。でも、これがイカす音楽になっているから世界は素晴らしい!
こういう合体モノは、胡散臭くて、キッチュなところが魅力。例えるなら「ジャングル風呂」。本当にアマゾンに行ってお風呂に入るよりも、スーパー銭湯のジャングル風呂に入る方が楽しいということです。
そういう訳で、さっそく音楽のスーパー銭湯「ラーガ・ジャズ」ツアーに出発しましょう。まずは『INDO-JAZZ SUITE』。見るからに安易なタイトルではありますが、内容はGOOD!ジャズでもインド音楽でもない摩訶不思議な空間をつくり出しており、レコードが回っているだけで、カレーのニオイが立ちこめてきます。
お次はデイヴ・パイク・セットの『NOISY SILENCE-GENTLE NOISE』に収録されている「MATHAR」。この曲は、ポール・ウェラーがカヴァーしたことでも知られていますね。シタールが大暴れするヒップなこの曲は、モンドとしかいいようのないトンマ臭を発散させています。ちなみにここでシタールを弾いているフォルカー・クルーゲルの「ZOOM」という曲もかなり素っ頓狂です。
締めはジャズ界のバカテク・ギタリスト、パット・マルティーノがサイケデリック・ムーヴメントに影響されてつくってしまった怪作『BAIYINA』(写真)。呪術的なタブラのリズムに乗せて奏でられるマルティーノのリフを聞いていると、滝本弁護士のように宙に浮いているような気分になってくる。かなり強力なトリップ・ミュージックなのでご用心。
そういえば、エリック・ドルフィーも『OTHER ASPECTS』というアルバムでインド音楽を取り入れたヘンテコな音楽をやってましたね。
こういう音楽を聴いていると時間をムダづかいしているようで、すごく気分が良くなってくる。ほら、やっぱりジャングル風呂とおんなじでしょ。

posted by ichio : 00:04 | comments (4) | trackback (0) |

comments

ひと頃いろんな意味でもてはやされたこの手の音楽も、最近すっかり場末感が漂うようになり、いよいよ輝きが増してきたように思います。

ところでパット・マルティーノ、昔僕がお世話になった友人が働いていたフィラデルフィアの日本料理店の常連客だったそうです。件のアルバムと重ねて考えると何だかうーん、です(笑)

結構気のいい紳士だったらしいですよ。

Posted by: ビトー at 2006年06月29日 19:15

こういう音楽って、何よりもまず、ジャケットが良いですよね。
中身がたいしたことなくても、許せる。

しかし、パッと見ただけでパット・マルティーノ(洒落と違うで)と分かる友人ってのも、凄いなぁ。
オレも10年ほど前、ひとりで山歩きしていた時に、初老の白人男性とすれ違ったんやけど、今でもスディーヴ・ライヒやったと思いこんでます。

Posted by: OKUMURA at 2006年06月29日 23:24

>しかし、パッと見ただけでパット・マルティーノ(洒落と違うで)と分かる友人ってのも、凄いなぁ。

いえいえ、マルティーノ氏、自分から「俺ジャズやってんだよ。パット・マルティーノっての。知らない?」みたいな感じで話しかけてきたそうです(笑) 

Posted by: ビトー at 2006年06月30日 18:48

長渕が「俺、魂の叫びを歌ってんの」とか言うとかなりイタいですが、この人の場合は、どうなんでしょう。

そういえば最近、パット・マルティーノの新作が出ましたね。
試聴したら、おじいさんとは思えない現役ぶりでした。

Posted by: OKUMURA at 2006年07月02日 10:11

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