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2006年09月24日

音楽で過去へ出発

060924.jpg音楽が素敵に聴こえる季節になってきました。秋の夜にフィットする曲やアルバムって、人それぞれあると思いますが、吾輩にとってはスティーヴ・ライヒの『ディファレント・トレイン〜エレクトリック・カウンターポイント』がそれ。『18人の音楽家のための音楽』や『ザ・ケイヴ』も好きですが(この人のアルバムはすべて好き)、やっぱり秋には『ディファレント〜』がよく似合う。
アルバム前半の「ディファレント・トレイン」は、クロノス・クァルテットの演奏に、汽車の音や人の声が重なるという内容。単純なフレーズの繰り返しが独特のリズムを生み出し、実際に列車に乗っているような気分になります。しかも、物悲しいメロディが過去へさかのぼる時間の旅へと連れて行ってくれる。
ここでいう‘過去’というのは実体験ではなく、色んなイメージの断片。吾輩が「ディファレント・トレイン」を聴いて思い浮かべるのは、ちょっと不気味なイメージ。汽車でロシア大陸を走っているのですが、蒸気で景色はあまり見えない。長い時間揺られて、やっとこさ終点に着き、汽車を降りると、煙の向こうに兵隊さんが見える。兵隊さんはポケットに手を突っ込み、小銭をジャラジャラ鳴らしている。と、まあ、こんな映像が脳裏をかすめます。
さて、後半の「エレクトリック・カウンターポイント」は、パット・メセニーが弾くフレーズが現れては消え、消えては現れるメランコリックな曲。これは吾輩の中でオールタイム・ベスト。現代音楽〜ミニマル・ミュージックという枠を飛び越え、アンビエント、フュージョン、テクノとしても聴ける素晴らしい曲です。
なのに聴く度に、‘こんなん、誰でもつくれるんとちゃうの?’と思ってしまう吾輩はアホでしょうか。ちなみに吾輩は、ユルい鼻歌しかつくったことがありません。

posted by ichio : 21:30 | comments (2) | trackback (0) |

comments

これはボクも愛聴盤ですよ。溝がスリ切れるぐらい(死語?)聞いてます。昔買ったLPなので。
なるほど秋の夜ですか?そう言われてみると「エレクトリック・カウンターポイント」冒頭、メセニーのアンビエント・ギターのバイブレーションが、鈴虫の音色に聞こえてきたぁ〜。
あれは誰でも作れるとボクも思ってます。「手拍子の音楽」に対抗して「足音の音楽」なら・・・。やる時はぜひ手伝って下さい。

Posted by: sanovsky at 2006年09月25日 12:06

このアルバムはレコードで聴く方がいいかも知れませんね。
「ディファレント〜」が終わり、盤を裏返すことによって、
新たな気分で「エレクトリック〜」が聴けるような気がします。

「足音の音楽」をやる時は、声かけてください。
でも、「パラッパー」まったくクリアできないくらい、リズム感ないですよ。

Posted by: OKUMURA at 2006年09月25日 23:08

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