正しいバカ

ユルい、ユル過ぎる。これは吾輩のトランクスのゴムではなく、『ビルとテッドの大冒険』の話。
お洒落さんが食いつく「おバカ映画」は数あれど、こちらは正真正銘の「バカ映画」。
話は、ビルとテッドのバカコンビが落第を免れるため（世界を救うため）に時空を超えた大冒険をするというもの。（大冒険とは名ばかりで、やってることは完全に拉致）
まぁ、手っ取り早くいえば、裏『バック・トゥ・ザ・フューチャー』です。
実際、主人公は共に高校生でギターキッズ、タイムマシンは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のクルマに対して電話ボックスと似通っているところも多い。でも、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のパロディというには余りにも知性がなく、このバカさ加減に深い意味があるのではないかと悩んでしまうくらい。
ビルとテッドがスターウォーズごっこをするシーンなど、脚本も役者もホントのバカでないと出来ないほどのリアルバカ オーラを放出しています。テッドを演じるキアヌ・リーブスを見た親友リバー・フェニックスは、‘これがホントのキアヌだ’と叫んだとか。
確かにキアヌ・リーブスって、どんなヒーローを演じてもヌケサク君な雰囲気が漂ってますもんね。『マトリックス』なんて結局、チェリーボーイのグローイングアップ話だし。
いろいろなお約束事のあるタイムパラドックスものですが、この作品ははそんなことお構いなし。おもしろければいいんです。痛快です。