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2007年12月12日

名前からしてふざけてる

071212.jpg日本語には敬意をあらわしているように見せながら、ホントのところは小馬鹿にしている言葉があります。
例えば、「先生」は本来立派な人を指す言葉ですが、最近では「センセ」に変形し、世のスタンダードからズレていてちょっと笑ってしまう人に対して使われています。
「傑作」もすぐれているものに使われるよりも、滑稽なさまを表す言葉として使われる方が圧倒的に多いように思います。

今回ご紹介するルチオ・フルチ監督のゾンビ映画『サンゲリア』は、「傑作」というより「ケッサク」という表現が似合うナイスな作品です。
最近タランティーノが『デス・プルーフ・イン・グラインドハウス』で、チープなアクションや下品なエロなどを詰め込んだC級映画を指す「グラインドハウス」という言葉をポピュラーにしましたが、『サンゲリア』はまさに横綱級のグラインドハウスといえるでしょう。
ストーリーは、行方不明になった父を探す娘(といってもオバさんですが)と新聞記者が南の島にたどり着き、そこでとんでもない目に遭ってしまうという、ホントにどうでもいいもの。
当然見どころはそんなストーリー展開ではなく、海底に生息するシー・ゾンビと人食いザメとの対決や、まったくムダなヌードシーンだったりします。なぜかTバック一丁で潜るレディが酸素ボンベのベルトをしめる股間アップシーンなんて、ファーストフード店員の‘いらっしゃいませ、こんにちは’という挨拶の‘こんにちは’くらい意味がありません。
それと、ヒーロー役をつとめる新聞記者がどうしようもない。登場していきなりヒロインとベッドインしちゃうわ、どうにも感情移入できないヘアスタイルをしているわ、挙げ句の果てにはゾンビに噛まれた男をニューヨークに連れて帰るわ、もうやりたい放題。
しかも、この人たちが南国でユルい戦いをしている間に、アメリカはゾンビのせいで壊滅状態になっているじゃありませんか! そっちを映画にせんかい!
ゾンビがニューヨークに溢れ返っていることを表す戦慄のラストシーン、ぜんぜん普通にクルマ走ってるんですけど…。
実はこのシーン、許可を取らずにゲリラ撮影したためにこうなっちゃったとか。予算の問題だったとしても、人の少ない早朝に撮影するとか方法はいくらでもあるでしょうに。よほど早起きがつらかったのでしょう。
最後のキメのシーンで究極の手抜きをするとはフルチ監督、男前です!

posted by ichio : 01:49 | comments (2) | trackback (0) |

comments

コンチハー。
クリスマスパーチーで小1時間程(?)ご一緒させてもらった女子です。
遊びに来ました!!

じ、実はワタクシ、ルチオ・フルチ監督が大好きなのです!!
ワタシはホラーの中でもゴア大爆発系にかなりの興奮を覚えるので、ジョージ・A・ロメロのパクリと言われよーが、VIVA!ゴアの帝王ルチオ・フルチ!!どんどん人体破壊してくれとゆーノリで楽しく見てました。

サンゲリアのフォント(恐らく手描き)、たまらん感じに仕上がってますネ。

これから続きを読ませていただきます。
またきまーす。

Posted by: akane at 2007年12月26日 12:40

先日はどうもです。
おチビの相手と途中退場で
ゆっくりお話できなかったのが残念です。
ボクは『マッキラー』さえ観ていない青二才ですので、
今度お会いした際にはいろいろご教授お願いします。

ブログ、リンクさせてもらいました。

Posted by: OKUMURA at 2007年12月26日 13:24

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