KITSCH PAPER

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2008年01月06日

新年はグラスで乾杯

080106.jpg新年おめでとうございます。本年も『KITSCH-PAPER』をよろしくお願いします。抱負といったら大袈裟ですが、今年はのびのびになっている4号を出せるよう頑張りたいと思います。
さて、この年末年始はいつになくゆっくりできる予定だったのですが、初詣で‘今年も家族が健康でありますように’とお願いした途端 吾輩の具合が悪くなってきて1時間後にはダウン。メガトン級の偏頭痛のせいで、せっかくのお正月が台無しになりました。

そんな強制寝正月を少しでも有効利用するため、何年かぶりにフィリップ・グラスの『12部からなる音楽』を聴こうという気になる。(気になっているだけで、聴いていません)
何しろ3時間半近くある大作なので、よほど時間と気持ちに余裕がないとなかなか聴き通せるものではありません。そういう意味では学生時代に聴くのにもってこいの音楽といえるでしょう。吾輩は絵に描いたようなダラダラ&グダグダ&カウパー滲み滲みのキャンパスライフを送っていたので、『12部からなる音楽』も余裕で聴くことができました。いやぁ、あの弛緩しきった時間にミニマルミュージックはハマったなぁ。
何か若い時に聴いておくべき音楽ってありますよね。お金も女っ気もない飢餓状態の時に‘効く’音楽ってやつが。吾輩も大人になってからライヒやグラスなどのミニマルミュージックに出会っていたら、‘なるほどね’なんて感じですまして聴いていただけのような気がします。
吾輩にとってフィリップ・グラスは、20代前半の頃ライヴを体験してしまったことが決定的でした。ニューヨークでの野外ライブで、明るい間はご機嫌なラテンバンドが盛り上げ、陽が沈む頃にグラスのオーケストラが登場し、神秘的かつパワフルな音楽をブチかましてくれた。この時のインパクトはいまだに忘れることができません。ついでに、ブルックリンにあるライブ会場に行くつもりがヤバい雰囲気のエリアに迷い込んでしまい、ヒップホップの裏ジャケに写ってそうなコワい人たちに睨まれまくった恐怖も忘れられません。

『12部からなる音楽』は全編に渡りクラッシック的な紋切り型のフレーズがリフレインされるのですが、これがちっとも心地よくないんです。むしろ違和感があって気が立ってくる。
同じミニマルミュージックでも、ライヒの音楽は陶酔的なのに対してグラスの音楽って覚醒するんですよね。この違いは、たぶん顔から来ていると思います。

posted by ichio : 23:57 | comments (2) | trackback (0) |

comments

とても遅くなりましたが
あけましておめでとうございました!
本年もよろしくです。

僕は新年、お猪口で乾杯しました。(美味い地酒だったので)

顔の違い、何となく分かりますよ。グラスの方が分厚い気がするし、絶対盛り上げてやるぞ!っていう気概が感じられます。顔も音も。

Posted by: sanovsky at 2008年01月10日 00:00

こちらこそ、今年もよろしく。
忘年会は対角線の席でほとんど話せずに残念でした。
また近いうちに飲みに行きましょう。

グラスは堺の商人みたいにどんどん前に出ていくタイプで、
ライヒは京都の人間のように本音を奥に秘めるタイプというイメージがあります。

Posted by: OKUMURA at 2008年01月10日 01:04

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