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2017.07.20

K-POPアイドルによるルドヴィコ療法

170720 近頃、『時計じかけのオレンジ』に出てくる「ルドヴィコ療法」の効果を、身をもって実感しています。
 ルドヴィコ療法とは、犯罪者の再犯を防ぐために対象者を椅子に縛りつけ、クリップで目を開けたままの状態にして無理矢理バイオレンスな映像を見せ、身体と脳に暴力に対する嫌悪感・拒否反応を刷り込むという架空の治療法。僕はこの1年半ほど、このルドヴィコ療法を受けている状態です。

 実は奥さんと子どもがK-POPの某アイドルグループにハマっおりまして、強制的に彼らの曲を聴かされているのです。それらの曲はどれも歌とラップが組み合わされている今どきなスタイルなんですが、独特のクセがあり、 “気持ち悪い”と“病みつき”のギリギリの線を攻めていて、こちらの意思に関わらず脳内の深部に入り込んでくるんです。旅行の時など、クルマという逃げ場のない閉鎖空間で何時間も聴かされるのですから、たまったもんじゃありません。真剣に発狂しそうになりました。
 薄れゆく意識の中で僕は、ブルース・リーの「水になれ」という言葉を思い出しました。自分と相反するものに遭遇した時、ガチコンでぶつかったらバラバラに砕けてしまうけれど、水のように受け流せばスルリとかわせるという教えです。抵抗するのではなく、流れに身を任せる。ということで、僕も一緒に歌うことにしました。
 独特のクセがある彼らの曲は、1、2回聴いただけでも信号待ちをしている時に口ずさんでしまう威力をもっているのですが、僕なんかシャワーのように浴び続けたせいで、今ではカッコ良く思えてくるほどにステップアップしました。この前、奥さんと子どもに連れられ、大阪の鶴橋でK-POPショップ巡りをした時なんかウキウキし、せっかくなのでグッズも買っとこうかなと思ったくらいです。おそらく日本のオッサンの中では、K-POPに詳しい方に分類されると思います。
 まだまだファンと名乗るのはおこがましい身分ですが、そんな僕がみてもK-POPのクオリティは唸らせるものがありますし、単純にカッコいいという感情が湧いてくる。バラエティ番組で軽妙なフリートークをかまし、情報番組のMCやコメンテーターをしている日本のアイドルをみると、「アイドル」ってどういう人のことをいうんだったっけ?という疑問がわいてきます。一度原点を見直してもよい時期なのかもしれません。

 この春、子どもがライヴデビユーを果たしました。もちろん、ファンのK-POPアイドルのライヴです。秋にも奥さんと一緒に行くそうです。羨ましい・・・・。さすがに「お父さんとエイフェックス・ツインのライヴに行こう」とは言えないので、僕もK-POPアイドルのライヴに行こうかな。

posted by ichio