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2022.04.25

『ウマ娘』に戦慄

220425 『ウマ娘 プリティーダービー』、ヤバくないですか?

 ちなみに僕は『ウマ娘』について、スマホなどのゲーム、あるいはアニメ作品であるという以外何も知りません。もちろんプレイしたことも鑑賞したこともありません。ただ、夜中に放送していたテレビ番組の紹介コーナーで“いかにも”な造形の、ウマの耳をした女のコたちが、絶妙な前傾姿勢で競馬場のコースを一心不乱に走っている絵面を見た瞬間、「ヤバいものを見てしまった」と直感的に感じたのです。

 それは、画期的なモノが出てきたという驚きでも、斜め上からの冷やかしでもありません。僕にはそんな視点でとらえるほど知識ありませんから。ただ、ウマをアニメチックな女のコに擬人化し、そのキャラたちを競馬場(場所は他の設定に置き換えないのが異様さを強調させています)で走らせる世界観に頭がクラクラしたのです。

 水と油のモノが出会い、イメージがスパークする。それは、マルセル・デュシャンがモナリザにヒゲを付け足した作品「L.H.O.O.Q」をはじめ、美術の世界ではしばしば用いられてきた手法ですが、一般大衆を対象にしたエンターテイメントで用いられ、ヒットしているところがスゴいなと。

 いや、あの絵面にはそんな理屈や制作者の思惑を飛び越えた何かがある気がしてなりません。人の力ではコントロールできない次元のモノが奥底でとぐろを巻いている、くらいに思っています。
 もしかしたら、ヒトがアウストラロピテクス、ホモ・エレクトス、ホモ・ネアンデルターレンシス、ホモ・サピエンスと進化してきたように、今まさに進化の分かれ目に来ているのかもしれません。
 もちろん、何の違和感も感じることなく『ウマ娘』を楽しめているヒトが、次の段階へ進化する新人類。僕のように慄いている種類のヒトは、1万年後には適当な名前をつけられて旧人のカテゴリーに入れられているんじゃないでしょうか。
まあ、1万年後の話やったらそれでも全然いいです。

posted by ichio