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2016.02.23

何をやってもカッコいい奴

160223 はりきってファッション雑誌に載っているような服を着ても、微妙に似合っていないというか、サマになっていないという気が、この20年余りしています。(「何や、分かってたんや」と思っても、決して本人には言わないでください。傷つきますので)
 そういえば学生の時も、目立とうと思って何かしても寄ってくるのは男だけ。しばらくしてモテる一派がこっちの内容を百倍薄めたクソみたいなことをすると、女子がワーキャー騒ぐという、納得のいかない事態になったことは一度や二度ではありません。
 なので、ずっと何を着てもカッコ良く見える人や、同じことをしてもサマになる人に猛烈にジェラシーを感じてしまいます。

 その代表格が、ジョン・ルーリー。フュージョンが幅を利かせていた頃に“フェイク・ジャズ”というコンセプトを掲げたインチキ臭いジャズ・バンドを結成して新風を巻き起こしたかと思えば、ジム・ジャームッシュ作品で空回りのチンピラをクールに演じ、さらにはテレビ番組に出演して釣りをイケてる大人の趣味にしてしまう。このカッコ良さ、反則です。こうなったら、彼のウマ面さえ男前に見えてしまう。
 これです、僕が目指す感じは。僕も「熟女を語る姿がクール」とか言われたい!

 そんなジョン・ルーリーに、またまたヤラれてしまいました。何となくジャケ買いした『マーヴィン・ポンティアックの伝説』というアルバム。家に帰って調べたら、何と彼の変名プロジェクトであることが判明。参加メンバーをみると、マーク・リボー、ジョン・メデスキ、エヴァン・ルーリーなど曲者揃い。で、1曲目からして「俺は犬」というふざけたブルーズ。でもこれが五臓六腑に染み渡るほどカッコいいんです。
 今回はブルーズでいくのかと思ったらそうではなく、ワールドミュージック風な曲あり、ルーズなロックナンバーありと、バラエティに富んだ内容。でも、アルバム全体は持ち前のすっとぼけたオフビートな感覚で貫かれていてイカすんですよね。このセンスとそれをカタチにする能力に猛烈にジェラシーを感じます。

posted by ichio