KITSCH PAPER

HOME BOOK DAIRY MOVIE MUSIC ETC
Oh my Buddha!It is such a wonderful site that it's unbelievable.
2021.03.23

評伝・自伝・作家論が豊作

210323  去年の後半から今年にかけて、ミュージシャンの評伝・自伝・作家論の力作が相次いで発売されていて、どれから読むか、いや、その前にどう小遣いをやりくりして本を買うか悩み、悶えています。
 パッと思いつくだけでも、『細野晴臣と彼らの時代』(門間雄介)、『YMO1978-2043』(吉村栄一)、『調子悪くてあたりまえ 近田春夫自伝』(近田春夫、下井草秀)、『デヴィッド・ボウイ 無を歌った男』(田中純)などなど。

 もう少し前に出た本ですが、モリッシー、ジョニー・マー、トレイシー・ソーン、ダニエル・ラノワの自伝も長い間読みたいリストに載ったままの状態。
 ミュージシャンではないけれど、2年ほど前に出た『ブルース・リー伝』(マシュー・ポリー)も読みたい読みたいと思いながら未だに読めていません。

 そういえば、今は絶版になっている『マーヴィン・ゲイ物語 引き裂かれたソウル』、『ジョン・コルトレーン 私は聖者になりたい』も読めていなかったことを思い出しました。
 これ以上リストアップすると物欲で頭がおかしくなりそうなのでやめておきます。

 どうしてこんなに未読の本が溜まってしまったのかと申しますと、まずこうした類の本はお値段が結構するため、気軽にホイホイ買えない懐事情がございます。著者の方々の労力を考えるとこんなことを言うのは大変心苦しいのですが、小市民の嘆きということでどうぞお許しください。

 もうひとつの問題は時間。お値段だけでなくページ数もボリューミーなものが多く、読みきるためにはそれなりの時間を要します。単純に時間に余裕がないというのもあるのですが、近頃は本を開くと自動的に導睡スイッチが入り、なかなか前に進まないのです。老眼でショボつく眼をこすりながら読むのも哀しいので、最近は自然に身を委ねることにしています。

 僕はこれまであまり評伝・自伝を読まなかったのですが、最近気になりだしたのは、自分が敬愛する人たちがキャリアの総括期を迎えていたり、デヴィッド・ボウイのように惜しくも天に召される人が増えたりしているからのように思います。
 若かった頃、親が自分の好きな有名人を懐かしむ番組を見ていると「退屈なことしてるな」と思ったものですが、今ではすっかり同じことをしています。月並みですが、自分が好きな人のキャリアや人生を辿りながら、自分自身の歩みを振り返り、何かしらの意味づけをしたいと感じはじめるお年頃なのでしょう。
 それはそれで楽しいことなので、我慢せずにガンガン振り返りたいと思っています。

 さて、何から読むかという最初の問題に戻ると、YMOに関しては以前にこのブログでも取り上げたメンバーのインタビュー本『Yellow Magic Orchestra』(田中雄二)が決定版だと思っているので、ひとまずスルーして、『デヴィッド・ボウイ 無を歌った男』から読みはじめようかなぁと・・・・。いや、『細野晴臣と彼らの時代』もおもしろそうだし、やっぱりこっちから読むべきかも・・・・。

 しばらくはこの贅沢な気分を楽しむのが正解な気がします。

posted by ichio